モディ氏、勝利宣言も単独過半数ならず インド総選挙

AI要約

インドの総選挙で、モディ首相は勝利を宣言するも、目指していた過半数に届かず政権の力が弱まった。結果、連合を組んで政権を維持する見通し。

初期の集計結果では、BJPは目標の議席数に届かず驚きの議席減。野党はモディ氏の強引なやり方に対する拒否反応を示す。

国民会議派はモディ政権を倒そうとしたが失敗。モディ氏の威光が陰り、経済改革の継続に疑問符。

モディ氏、勝利宣言も単独過半数ならず インド総選挙

ニューデリー(CNN) 約6週間におよんだインドの総選挙で、モディ首相は4日夜、勝利を宣言した。しかし、初期の集計では、モディ氏が目指していた与党インド人民党(BJP)単独での過半数という目標には届かず、政権掌握の力が弱まるという衝撃の結果となった。

モディ氏は、首都ニューデリーにある党本部で、歓声を上げる支持者に対して、与党連合による勝利を宣言した。

モディ氏は連合を組む政党とともに政権を樹立し、3期目となる首相の座に就く見通し。これにより、モディ氏は独立後のインドで最も成功した政治家のひとりとなる。

選挙管理委員会の初期の集計結果によれば、BJPは単独過半数の確保に必要な272議席には届かない見通し。驚きの議席減によって、政権樹立は連合を組む政党に頼ることになる。

今回の議席減はモディ氏にとって個人的な打撃となる。モディ氏は今回の総選挙で400議席獲得を目指していた。BJPは前回と前々回の選挙では単独で過半数を獲得し、政界での強力な力を手にした。

多くの世論調査や専門家から重要視されていなかった野党だが、今回の結果について、モディ氏の分断をあおるやり方に対する拒否反応だとの見方を示した。

最大野党国民会議派のラフル・ガンジー氏は初期の集計結果について、国が一丸となって明確に、モディ氏とBJPが国のかじ取りをするのを望まないと主張していると指摘した。

ガンジー氏はニューデリーにある党本部の外で、「我々は過去10年間に彼らが国を運営してきた方法を評価していない」と述べ、今回の選挙結果はモディ氏にとって重大なメッセージとなるとの見方を示した。

国民会議派は野党連合とともにモディ氏を倒そうとしてきた。モディ政権を倒すことには失敗したようだが、選挙戦で無敵だったモディ氏の威光に陰りが出た。

初期の集計結果によれば、BJPは伝統的な牙城(がじょう)も含む一部地域で議席を落としている。

インドの株式市場は4日、急落した。モディ氏が大勝する可能性が消え、より積極的な経済改革を推し進める力に疑問符が付いたためとみられる。