独南部で豪雨による大規模洪水、5人死亡

AI要約

ドイツ南部で豪雨による大規模な洪水が発生し、バイエルン州とバーデンビュルテンベルク州で計5人の死者が報告された。

バイエルン州では住民2人と消防士1人の死亡が確認され、さらに多くの行方不明者が報告されている。

洪水による被害が広がっており、緊急要員や軍要員が救助活動に参加している。

独南部で豪雨による大規模洪水、5人死亡

(CNN) ドイツ南部で豪雨による大規模な洪水が発生し、バイエルン州とバーデンビュルテンベルク州で計5人の死者が報告された。

バイエルン州では住民2人と消防士1人の死亡が確認された。住民のうち1人は車ごと流され、もう1人の死因は不明。消防士は1日、乗っていたゴムボートが転覆して亡くなった。

州内各地でボランティアを中心に、計5万2000人以上の緊急要員が出動している。

またバーデンビュルテンベルク州では、自宅の地下室にいた2人が死亡した。当局によると、2人は地下室にたまった水をポンプでくみ出そうとしていた。

地元当局者らによれば、住民6人と22歳の消防士が今も行方不明になっている。

軍要員800人が被災地に派遣され、救助活動に参加している。気象当局によれば、豪雨はすでに一段落したとみられる。

特に、ドナウ川の水位上昇による被害が懸念される。川沿いのバイエルン州レーゲンスブルクでは3日夜に住民らが避難した。同州パッサウでは4日午前、川の水位が平年の2倍近い9.6メートルに達した。

パッサウではドナウなど三つの川が合流する。当局は市内の道路で車両の通行を禁止し、地下駐車場の車を退避させた。

ショルツ首相は3日に被災地を訪れ、気候変動で洪水などの自然災害が増えていると指摘した。

環境政党「緑の党」を率いるハベック副首相兼経済相も2日、テレビ局とのインタビューで同様の見方を示した。

西欧では2021年7月に大規模な洪水が起き、ドイツを中心に少なくとも220人の死者が出た。

最近の豪雨ではイタリア北東部で2人が川に流されて死亡し、スロベニアやクロアチアでも洪水や土砂崩れの被害が出ている。