天安門事件35年、台湾で追悼集会「車両番号106の戦車が学生に突入、11人が死んだ」

AI要約

台北市中心部の中正紀念堂で天安門事件の犠牲者を追悼する集会が開かれ、約2千人が参加。

元北京の中国政法大教師で民主化運動に参加した呉仁華氏が、当時の状況を振り返り、中国共産党の噓を指摘。

呉氏は台湾の民主主義体制を守る重要性を強調し、中国共産党の専制政権を警戒している。

天安門事件35年、台湾で追悼集会「車両番号106の戦車が学生に突入、11人が死んだ」

【台北=西見由章】中国の天安門事件から35年となった4日、台北市中心部の中正紀念堂で事件の犠牲者を追悼する集会が開かれ、約2千人(主催者発表)が参加した。

北京の中国政法大の教師として学生と共に民主化運動に参加し、その後は天安門事件の研究を続けている呉仁華氏が登壇。「天安門広場を出て撤退中の学生たちの後方から戒厳部隊の車両番号106の戦車が突入して11人が死亡し、さらに多くの人が負傷した。この血なまぐさい場面を忘れることはできない」と当時目撃した状況を振り返った。

さらに呉氏は「中国共産党が天安門事件に関してつくりだした大きな二つの噓のうち一つは、戒厳部隊が天安門広場で発砲していないということ。もう一つは、戦車が学生たちをひき殺していないということだ」と指弾した。

呉氏は「今日の民主主義の台湾にとって最大の脅威は中国共産党の専制政権によるものだ」とした上で「台湾は独立派であろうと統一派であろうと現状維持派であろうと、まず民主派でなければならない。まず台湾の民主主義体制を守らなければならない」と訴えた。