タイガー・ウッズが“父親”として来場 ユニクロの米ジュニア大会は「競争率が高い」大人気試合だった【記者の目】

AI要約

全米ジュニアゴルフ協会が主催する「ユニクロ アダム・スコット ジュニアチャンピオンシップ」が開幕し、タイガー・ウッズの息子や他の有名選手の子供たちが出場している。

大会はAJGAの中でも人気が高く、多くの選手が大学進学や将来の成長に繋がるチャンスを求めて競い合っている。

有名プロゴルファーの2世選手や大会ホストが人気を集め、家族のサポートや育成環境も充実している。米国のジュニアゴルフ界の強さの秘密が垣間見える一日だった。

タイガー・ウッズが“父親”として来場 ユニクロの米ジュニア大会は「競争率が高い」大人気試合だった【記者の目】

<ユニクロ アダム・スコット ジュニアチャンピオンシップ 初日◇29日◇フォールズクラブオブパームビーチズ(米国・フロリダ州)◇男子6757ヤード&女子5970ヤード・パー72>

全米ジュニアゴルフ協会(AJGA)が主催する「ユニクロ アダム・スコット ジュニアチャンピオンシップ」が開幕した。この大会にはタイガー・ウッズの息子、チャーリー君やトレバー・イメルマン(南アフリカ)の息子のジェイコブ君が出場している。

2人がちょうど同じ組でスタートすると聞き、どんなプレーをするのか気になり見に行くと、同じ組のもう一人の選手の父親らしき人に話しかけられた。あいさつのあと、「クレイジーだよね!」といきなり言われ、戸惑っていると(※筆者はクレイジーとは真逆の見た目です)と彼は前を歩く人を指さした。そしてやっと気がついたのだが、1メートル先にタイガーが歩いていた。え? 来ていたの? なんで誰も騒がないの? とそこからはタイガーが気になり、まったく選手のプレーが目に入らない状況に。世界的なスター選手がオーラを消し、熱心に息子のプレーを見守る姿がとにかく印象的だった。

AJGAのジュニア大会は年間で140試合以上、アメリカで最大のジュニアゴルフ団体だ。ちょうどトーナメントディレクターのケリー・ショーバ氏にインタビューする機会があったので、この大会のこと、そしてタイガーのことを聞いてみた。

米国ではAJGAの大会でポイントを稼ぎ、活躍することで大学の奨学金を得ることができたり、強豪大学からスカウトがくることがある。この日は州立メリーランド大学や、その大学のコーチも来場し、出場選手たちに目を光らせていた。いい大会で活躍することが自分の将来につながっていくのだ。

ユニクロとそのアンバサダー、アダム・スコットがタイトルスポンサーとなっている今大会はAJGAのなかでも選手たちから人気が高いという。

「競争率が高い試合です。今回この試合に出場している6人の選手が過去にAJGAの試合で優勝経験があり、16人の選手はすでに強豪の大学に進学する予定です。出場したくてもできない選手もいるぐらい人気の試合です」(ショーバ氏)

やはり有名選手がホストになっている大会は人気が高いのだろうか?

「そうですね。アダム・スコットは特にお手本になるような選手。AJGAの会員の全員がそう思っているような選手です。そのほかにもネリー・コルダ、ステーシー・ルイス、ジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマス、K・J・チョイら多くのトッププレーヤーが過去にこのような大会を開催したことがあります」(ショーバ氏)

またチャーリー君のように有名プロの2世の会員も多くおり、過去には「マット・クーチャーの子供や、ジョン・デイリーの息子などがプレーしたことありますよ」(ショーバ氏)と教えてくれた。

またタイガーのように応援に来ることも珍しいことではないという。「選手としてではなく、親として来ていることが新鮮ですよね(笑)。子供は親のサポートが必要ですから、こういったサポートはとても大切なことです」(ショーバ氏)

ジュニアがゴルフをする環境も、サポートもかなり手厚い。試合も多く、大勢のプロが協力しているとあれば、成長する機会となることも多いと推察される。やはり米国が強いのは、ジュニアゴルファーたちを大事に育てていることが大きいのではないだろうか。タイガーを遠巻きにストーキングしながら、そんなことを考えた。