長谷部誠、藤枝は「素晴らしい指導者に出会えてサッカーを始められたことは大きかった」一問一答

AI要約

長谷部誠が現役引退後の心境を語る会見を行った

藤枝での指導者や地元への感謝とこれからの関わり方に言及

今後の指導者としての気持ちやジュニアユースチームの展望について述べる

長谷部誠、藤枝は「素晴らしい指導者に出会えてサッカーを始められたことは大きかった」一問一答

 今季限りで現役引退したサッカー元日本代表MF長谷部誠(40=アイントラハト・フランクフルト)が24日、都内で会見した。約2時間にわたって心境を語る中、藤枝東高のレジェンドOBは、生まれ育った地元静岡へ思いをはせ、恩師への感謝などを言葉にした。

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 -出身の藤枝は原点だと思う。現役を終えた今、その存在とは。藤枝で学んだことが支えになったか

 長谷部 サッカーの街・藤枝と言われている。その街に生まれて素晴らしい指導者に出会えて、その中でサッカーを始められたことは大きかった。藤枝市、静岡県のみなさんには多くのサポートをしてもらった。サッカーどころで生まれ育って、世界でプレーできるようになった。根底には静岡で培われたものがある。Eフランクフルトのアカデミーも地元の藤枝で始めている。つながりも大切にしながら、これからも静岡、藤枝を日本だけでなく世界にも少しでも知ってもらえるように協力できたら。

 -藤枝で培ったものが最も発揮された時は

 長谷部 小学校、中学校、高校と、非常に、今では考えられないくらい、受け入れられないような厳しいトレーニングや、教育を受けた。それは賛否両論あると思うが、その根本が自分の中にある。今、若い選手がトレーニングしてきついと言っていても、僕にとっては何もきつくない(笑い)。粘り強さや、歯を食いしばるところは培われたし、それが今、こうして大きなキャリアを終える時に、あらためて育ててもらった感謝の気持ちは強い。

 -受けた指導の中で印象に残っている言葉などは

 長谷部 理不尽、ではないけど愛情ある走りであったりとか(監督から)手が出ることも、それなりにあった時期でもあった。受け取る側がどう受け取るかが大事で、僕はそれを愛情と受け取ることができた。今でも、コーチや監督にビンタをされた感覚はある。自分がいいプレーできていないのに他の選手の文句を言っていたから、やられたんですけど。人としてのあり方というか、そういうものはすごく覚えている。

 -恩師である藤枝東高の服部先生や、青島中の滝本先生への思いは

 長谷部 小学校は大石監督という非常に厳しい監督に指導してもらい、中学では滝本先生というすごく自由を与えてくれる監督に出会い、高校では服部先生という2人をブレンドしたような、厳しさもあり、自由も与えてくれる指導者に出会った。自分のサッカー人生を変えてくれた。お三方に本当に感謝している。

 -指導者として恩師から受け継ぎたいことや、選手に引き継ぎたいことは

 長谷部 愛情と熱意を持って指導してもらったことが大きかった。指導していく上で、どのような指導をするかは探っていくが、人間的なアプローチであったり、選手の人間性に影響を与えていけるようなところもトライしていきたい。

 -ジュニアユースチームを藤枝に発足させたが、今後への関わり方や期待は

 長谷部 ジャパンアカデミーは2年目になったが、1年目で昇格をしたり成功して、素晴らしい監督やスタッフがいて。まだ始まったばかりなので、将来、目標としては選手が藤枝からアイントラハトにいくとなれば1つの成果だと思う。それに限らず、いろんな道がある。ヨーロッパに若い選手が行く、行き方も変わってきている。見ていてこれは「やめたほうがいいんじゃないか」もある。より良い道を示していければ。