【大学野球】中大が日大から勝ち点獲得 岩城颯空が大ピンチ切り抜けサヨナラ呼ぶ好投「抑えてやる」

AI要約

中大が延長戦の末に日大をサヨナラで破り、勝ち点4で首位に立つ。

岩城颯空投手が重要な局面で熱投し、チームの勝利に貢献。

今後の試合に向けて岩城はチームリーダーシップを発揮し、優勝に向かう決意を示す。

【大学野球】中大が日大から勝ち点獲得 岩城颯空が大ピンチ切り抜けサヨナラ呼ぶ好投「抑えてやる」

◆東都大学春季リーグ戦第3週第3日▽中大2X―1日大=延長10回タイブレーク=(21日・神宮)

 中大が日大にサヨナラ勝ちし、勝ち点4で首位に立った。3回に1点を先制するが、8回に追いつかれ、延長戦に突入。10回表に無死満塁のピンチから3年生左腕・岩城颯空投手(3年=富山商)が登板し、3人切りで無失点に抑えた。その裏、1死満塁から代打・綱川真之祐(3年=健大高崎)の投手強襲安打で決着した。

 10回表2死満塁。岩城はラストバッターの打球を橋本航河中堅手(1年=仙台育英)が捕球したことを確認すると、グラブをポンとたたき、左手でガッツポーズ。ベンチを向くと、チームメートがすぐそこまで迎えに来ていた。「自分が行くとなったからには絶対抑えてやる、それしかなかった」と熱投を振り返った。

 9回を終え1対1の同点。試合は延長に突入し、無死一、二塁から始まるタイブレークに。マウンドを任された子安秀弥投手(1年=東海大相模)がストレートの四球を与えて満塁のピンチを背負ったが「1点もやれない場面だった」と岩城は腹をくくった。「ほぼ気持ちだけで投げて。それがそのままボールに伝わってくれた」。文字通り気迫がこもったピッチングで、チームのサヨナラ勝利を呼び込んだ。

 全体的に登板経験が少ない今年の投手陣。清水達也監督(59)も「継投になるだろうと。全員でという気持ちでやっている」と語る。その中でも、岩城は昨年からリーグ戦で投げていた。「去年の経験が今こうして気持ちを前面に出すピッチングにつながっている」と好調の要因を明かす。現在は4年生の今村拓哉投手(関東第一)らが引っ張っているというが、「自分の練習している姿とかを見てもらって、チーム、ピッチャー陣を引っ張っていけたら」と上級生としての自覚が芽生え始めている。

 これで優勝は中大と勝ち点3で2位の青学大に絞られた。24日からの直接対決で2連勝すれば勝ち点5で完全優勝となる。「体もけっこうしんどくなってきているが、チームのみんなもそうだと思う。ここまできたら勝つしかない。今日みたいにみんなで勝つという気持ちを出して自分たちのゲームをものにしたい」と意気込んだ岩城。優勝に向け、経験豊富な3年左腕は欠かせない。