【日本ダービー】メリーナイスと根本康広騎手の「1.0秒差」圧勝劇 3歳馬の頂上決戦の「記録」を振り返る

AI要約

オークスはチェルヴィニアが半馬身差で勝利。リバティアイランドが6馬身差をつけた昨年とは異なり、接戦での決着となった。

直近のレースを振り返ると、ここ3年はタイム差なしの接戦が続いている。昨年のタスティエーラはソールオリエンスをクビ差しのぎ、一昨年のドウデュースもイクイノックスとクビ差、2021年のシャフリヤールはエフフォーリアにハナ差先着。いずれも大接戦だった。

1986年以降で最も大きな着差をつけたダービー馬は、1987年のメリーナイス。前年に朝日杯3歳Sを制したGⅠ馬だが、年明け以降はスプリングSで9着、皐月賞でも7着と悔しいレースが続いていた。しかし、ダービーの大舞台で鋭い末脚が炸裂した。

【日本ダービー】メリーナイスと根本康広騎手の「1.0秒差」圧勝劇 3歳馬の頂上決戦の「記録」を振り返る

オークスはチェルヴィニアが半馬身差で勝利。リバティアイランドが6馬身差をつけた昨年とは異なり、接戦での決着となった。

今週は世代の頂点を決する日本ダービー。クビ差決着だった昨年と比べてどのような結末が待っているのだろうか。今回は競馬の祭典にまつわる記録を振り返る。なお、データは1986年以降のものとする。

直近のレースを振り返ると、ここ3年はタイム差なしの接戦が続いている。昨年のタスティエーラはソールオリエンスをクビ差しのぎ、一昨年のドウデュースもイクイノックスとクビ差、2021年のシャフリヤールはエフフォーリアにハナ差先着。いずれも大接戦だった。

最後に勝ち馬と2着馬のタイム差が0.1秒以上あったのは2020年。勝ったのはコントレイルで、その差は0.5秒。2着サリオスに3馬身の差をつけた。着差0.5秒の勝利は1991年のトウカイテイオー、2007年のウオッカと並んで7位タイという記録だった。

1986年以降で最も大きな着差をつけたダービー馬は、1987年のメリーナイス。前年に朝日杯3歳Sを制したGⅠ馬だが、年明け以降はスプリングSで9着、皐月賞でも7着と悔しいレースが続いていた。しかし、ダービーの大舞台で鋭い末脚が炸裂した。

2着につけた差はなんと1.0秒。岡部幸雄騎手騎乗の1番人気マティリアルが18着に沈み、2着に食い込んだのは単勝22番人気(225.4倍)のサニースワローという大波乱。枠連6280円、2着馬の複勝が4680円という高配当で、この時代に3連単が発売されていたら……と思う決着だった。

メリーナイスを勝利に導いたのは根本康広騎手。1985年の天皇賞(秋)では13番人気ギャロップダイナとのコンビで“皇帝”シンボリルドルフを破るなど、ターフを沸かせた名手だ。引退後も調教師として活躍を続けており、藤田菜七子騎手や丸山元気騎手、野中悠太郎騎手に新人の長浜鴻緒騎手と4人の騎手が所属する美浦の名物厩舎としてもお馴染みだ。

ちなみに、メリーナイスに次ぐ着差の大きな勝利というと、1994年ナリタブライアンと1998年スペシャルウィークの0.9秒差。さらに2005年のディープインパクトが0.8秒差と名馬がズラリと並ぶ結果となっている。この3頭がいずれも1番人気での勝利だったのに対し、メリーナイスは4番人気での圧勝劇だったというのもその異色さをさらに際立たせている。