【B1クラブ展望/群馬】充実布陣で勝負の年へ…リバウンドの改善は必須

AI要約

群馬クレインサンダーズが2024-25シーズンに向けて取り組む課題と期待される展望について述べられている。

シーズンの振り返りから、ディフェンスとリバウンドの強化が最優先されること、オフェンス面での課題が指摘されている。

新指揮官や選手の紹介を交えて、群馬クレインサンダーズが今シーズンに期待する展望が示されている。

【B1クラブ展望/群馬】充実布陣で勝負の年へ…リバウンドの改善は必須

 来たる2024-25シーズン、B1参戦4年目の群馬クレインサンダーズはファンの期待に応えることができるか。

 昨シーズンは平均34.3本というリバウンドの弱さが顕著に現れ、失点数(平均81.9点)に大きく響いた。吉田真太郎ゼネラルマネージャーによれば、「ショットクロックの残り4秒以降に与えた失点数はB1で23位」だったという。オフェンスでは強みであるトランジションは発揮できたものの、3ポイントシュートの試投数は平均24.0本でB1全24チーム中19位という数字だった。

 これらを踏まえたうえで、今シーズンはディフェンスとリバウンドの強化を最優先。攻撃ではハーフコートオフェンスと3ポイントの向上がカギを握る。

 昨シーズンの平均入場者数(平均5244名)ではリーグ3位の高い数字を残した。人気、実力ともに強豪クラブの仲間入りを果たすには、まずは初のチャンピオンシップ出場が必要不可欠だ。そして今シーズンは、その先にも進める布陣が整ったと言えるだろう。

 新指揮官に迎えたのは、広島ドラゴンフライズを初優勝へ導いたカイル・ミリングヘッドコーチ。新戦力も昨シーズンのウィークポイントを埋められる4選手が加入した。先発を担うであろう藤井祐眞とヨハネス・ティーマンには、攻守両面をけん引するだけでなく、キャプテン経験を生かしたリーダーシップにも期待したい。

 在籍2年目となる辻直人は「本当に悔しいシーズン」を経て、ミリングHCと再びタッグを組む。広島時代には加入2年目で主将を任され、クラブ初のCS出場を果たしただけに、頼れる“お祭り男”として群馬の歴史を塗り替えてくれるはずだ。

 辻と先発シューターの座を争うのは、飛躍を遂げて帰還した細川一輝だ。

 群馬には特別指定選手として加入した2019-20シーズン以来の復帰。高確率の3ポイントとフィジカルを生かしたディフェンスを武器とする26歳は、プレシーズンから自身の強みを発揮してアピールを続ける。

「まずは自分のチームでしっかり結果を残して、代表にも呼ばれるように頑張りたい」

 昨シーズンの開幕前には日本代表の一員として「第19回アジア競技大会」にも出場。6シーズン前とは取り巻く環境が大きく変化した群馬で、国内屈指の3&Dプレーヤーを目指す。

文=小沼克年