北朝鮮は「アジア最強のライバル」 日本上回る“21得点”…ヤングなでしこが「三度目の正直」へ

AI要約

U-20女子日本代表が決勝まで進出し、北朝鮮との対決になる。日本は6試合で18得点2失点の成績を残す一方、北朝鮮も21得点を挙げて巧みな戦術を見せている。

MF小山史乃観は過去の敗戦にリベンジを誓い、MF早間美空は北朝鮮のアジリティーを警戒。FW土方麻椰は攻略ポイントを話し、小山はチームの粘り強さを強調。

U-20女子W杯決勝でのリベンジに挑む日本代表は、アジア最強のライバルとの対戦で、優勝を目指して闘志を燃やす。

北朝鮮は「アジア最強のライバル」 日本上回る“21得点”…ヤングなでしこが「三度目の正直」へ

 ヤングなでしこの愛称を持つU-20女子日本代表は、コロンビアで開催中のU-20女子ワールドカップ(W杯)で決勝まで勝ち残った。現地時間9月22日、日本時間23日早朝の決勝戦では北朝鮮とのアジア勢対決になるが、予選を兼ねた今年のU-20女子アジアカップで対戦し、その時はグループリーグと決勝戦でいずれも敗戦しているだけに選手たちはリベンジを誓った。

 日本はグループリーグを3戦全勝で突破し、決勝トーナメントに入ってもナイジェリア、スペイン、オランダを撃破してきた。スペインとは直近2大会連続で決勝戦の対戦となっており、18年に日本、22年にスペインが勝利して優勝しているライバル関係だが、日本が延長戦の末に1-0で勝利した。準決勝のオランダ戦は、スコアこそ2-0だったもののシュート数24本と1本で完全に圧倒した試合内容を披露しての勝ち上がり。ここまでの6試合トータルで18得点2失点の内容を見せてきた。

 一方で、北朝鮮も同等以上に力強さを見せてきた。グループリーグ3戦全勝は日本と同じで、決勝トーナメントではオーストリア、ブラジル、米国をいずれも90分で下した。日本を上回る21得点の一方で4失点を喫しているが、ブラジルとの準々決勝と米国との準決勝はいずれも1-0の勝利で手堅さも見せている。

 アジアでの敗戦、前回U-20女子W杯決勝での敗戦の両方を知るMF小山史乃観は「アジアの決勝で自分のミスで負けてしまった。そこの借りを返す、個人的には勝つ気でしかいない。2年前も決勝で負け悔しい思いをした。今回は優勝して、みんなで笑って帰りたい」と話す。北朝鮮との試合という点では三度目の正直とでもいうべき対戦、世界の決勝という意味では前回の悔しさを晴らすという点で、二重の意味でのリベンジになる。

 その北朝鮮の長所と対策について小山は「アフリカやヨーロッパと違うなという印象で、アジリティーは日本と似ているのでついてこられる。危険なゾーンに入ってくるのも特徴だと思うので、そこに気を付けて守っていきたい」と話す。MF早間美空は「自分たちと同じくらいのフィジカルだと思うし、技術も高い」という印象を話した。

 一方で、今大会5得点で得点ランキングのトップに並んでいるFW土方麻椰は「球際やボールへの食い付きが強いので背後は空くと思うし、ボールウォッチャーになるので背後に消えて相手の視野の外から出てきてボールを受けるのが有効になると思う」と、攻略ポイントを話した。

 小山はこのチームの長所を「自分たちの世代は、引っ張るというよりも泥臭く戦う気持ちのある選手が多い。最後は足がつっても走り切るような気持ちの選手が多いので、スペイン戦の延長後半でも全員が声を掛け合ってチームのために走ることができていた」と話した。この世代での女子W杯の優勝回数も2回と1回でリードを許しているアジア最強のライバルを相手にした決勝で、粘り強く戦ってリベンジを果たす姿が期待される。