ソフトバンク津森宥紀、2軍オリックス戦で三者凡退「あとはストレートの威力だけ戻れば、大丈夫です」

AI要約

不調の中2軍調整中のソフトバンク・津森宥紀投手が、150キロのストレートで空振り三振を奪い復調の兆しを見せた。

津森は試合を締めくくり、速球の威力が戻ることで自信を取り戻しつつある。

彼の真っすぐへの自信と力強さが、チームの最終的な戦いに欠かせない要素となっている。

ソフトバンク津森宥紀、2軍オリックス戦で三者凡退「あとはストレートの威力だけ戻れば、大丈夫です」

 ◆ウエスタン・リーグ オリックス2―7ソフトバンク(11日、杉本商事バファローズスタジアム舞洲)

 不調のため2軍調整中のソフトバンク・津森宥紀投手(26)が、復調の兆しを告げる「150キロ」のストレートで空振り三振を奪った。オリックス戦の9回に3番手として登板。先頭の茶野篤政に対しての6球目に、この日最速となる150キロをマークして空振り三振を奪うなど、三者凡退で切り抜けて試合を締めくくった。打者3人ともに初球はボールの入りになるなど、体の動きと腕の振りがうまく連動しないケースも見られたが、その〝ばらつきの幅〟が少なくなってきたのは確かで「あとはストレートの威力だけ戻れば、大丈夫です」と津森自身も手応えをつかんだこの日の13球だった。

 「あれは、ちょっとまだ(右腕を)ひっかいていたんで…」と自己評価が低かったのは、実は茶野を空振り三振に取った6球目の150キロ。それでも、直前の127キロスライダーでファウルを奪った後の速度差と、しっかりと右腕が振れたことで、茶野も思わず手が出てしまったのが、150キロの外角低めへのストレートだった。続く堀柊那も142キロストレートで押して右飛、野口智哉に対しても、2ボールから147キロストレートで空振り、145キロの内角高めでファウルを取ってカウントを整えると、フィニッシュは高めへ149キロストレート。野口もその威力に押されたのか力ない三邪飛。全13球のうち、津森自身が〝しっくりきた球〟と判定したのは「2球くらいですね」と辛めだったのは、あくまで『上』を見据えているからだ。

 「この時期なので、ホントに自分の真っすぐを信じて、めいっぱい腕を振ってほしいと思いますね。もう正直、今からの短い時間で大きな変化はできないわけなんで、彼の持ち味の真っすぐ、そのキレを戻すということです。思い切って腕を振って、ボールを投げるということ。そこを目指せばいけるんじゃないかと思います。変にごまかして投げるとかじゃなく、キレのいい真っすぐを、腕を振って投げるということです」

 松山秀明2軍監督の〝分析〟は、津森にとって今まさに必要とされている『思い切り』だろう。一昨年51試合、昨季も56試合に登板したセットアッパーは、5年目の今季もすでに1軍で44試合登板、4勝16ホールドと、ブルペンには欠かせない右腕でもある。ところが先月28日のオリックス戦(長崎)で7回2死満塁でリリーフしながら、四球、四球、死球の3者連続押し出しの惨劇で2軍降格。その後も、今月8日の広島戦(タマスタ筑後)でも、8回1死一、二塁からリリーフしながら、ヒットを許しての満塁とされた後、満塁弾を浴びるなど、強気な投球が持ち味のサイドハンドが、完全に精彩を欠いていたが、この日はその〝向かっていく強気な投球〟があったからこそ、ストレートで押しての三者凡退だろう。だから「あとは、本人が自信を持って投げていくだけ」と松山2軍監督。4年ぶりのリーグVへ向けての最後の一押し、さらにその先の戦いに、この男の復活は欠かせない。心も体もその〝自信と力強さ〟を取り戻しつつある。

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