139キロの巨漢スラッガーで話題を集めた行徳、「バスケ部からの臨時選手」の活躍で代表決定戦へ!【24年秋・千葉大会敗者復活戦】

AI要約

行徳と千葉南の対戦を振り返ると、行徳が逆転勝利を収めた激戦だった。

田口投手の粘り強いピッチングや、バスケットボール部からの助っ人選手の活躍が光った。

試合展開や選手の活躍など、両チームの戦いが詳細に描かれた一戦であった。

139キロの巨漢スラッガーで話題を集めた行徳、「バスケ部からの臨時選手」の活躍で代表決定戦へ!【24年秋・千葉大会敗者復活戦】

<秋季千葉県敗者復活トーナメント:行徳5-2千葉南>◇5日◇2回戦◇柏の葉公園野球場

 市川市に所在する県立校の行徳はこの春の県大会で2打席連続本塁打を放った水竹颯内野手(3年)が、184cm139kgという巨漢選手でもあり、マスコミから注目を浴びる存在となった。

千葉南は夏の初戦では富里に勝利したものの、3回戦ではシードの千葉経済大附に敗れている。 

 この秋、行徳は一次トーナメントで君津商に5対6で惜敗して敗者戦に回った。千葉南も初戦は乱戦の末、浦安に13対12で勝利したが、2回戦で我孫子二階堂に4対5で敗れている。いずれも1点を争う接戦だった。

 千葉南は初回、安打と四球、バントで一死二三塁を作ると4番菊池 高汰選手(2年)が中前打して、これが2点タイムリーとなる。非常に効率のいい形での先取点だった。

 早い回で追いつきたい行徳は2回に相手失策と暴投などで得た好機に7番豊田晃大選手(1年)が三塁打して1点差とし、さらに二死一、三塁で1番山内大輝選手(2年)が左前出して同点。

 さらに3回にも、2つの四球からバント失策なども含めて無安打で2点を奪い逆転。千葉南の倉原輝監督は、先発左腕の山田 陽斗選手(2年)と秋山 央輔選手(2年)とを入れ替えていたが、防ぎきれなかった。

 それでも、その後の秋山投手は丁寧な投球でコーナーを突いていきながら、何とか行徳打線を交わしていく粘りを示した。こうしてその後は、行徳の田口広大選手(2年)と秋山投手の我慢の投手戦という様相になっていった。

 千葉南が調子を上げてきた田口を、打ちあぐむ展開の中で、行徳は6回、二死一三塁から左の強打者の4番・高倉奨祐選手(2年)がしっかりと左前打して三塁走者を帰し、貴重な追加点を挙げた。

 田口は7回には一死満塁で上位打線という苦しい場面も迎えたが、しっかりと6~4~3の併殺で逃れるなど、終始自分の投球リズムを崩さなかった。終わってみれば、初回に2安打で2失点したものの、2回以降は8イニングで2安打のみ。上手に打たせてとっていく投球が光って、9回もきちんと三者凡退で締めた。

 吉田晃監督は、「田口は、前のチームからの経験もありますから、ある程度は安心していました。初回は、ちょっと相手の4番に内側を攻めきれなかったところを叩かれましたが、内容的には悪くなかったと思います」と、及第点を与えていた。

 11人で戦う行徳はそのうちの3人はバスケットボール部など他部からの助っ人だという。そんな中で、9番センターで出ていた宇賀田竜輝選手(1年)は中学時代に野球経験はあるということだが、6回には安打も放ち貴重な追加点のホームも踏んでいる。守りでも、無難なプレー。臨時選手であることを感じさせなかった。