相手のよさを消した完勝、本番見据えた布石も サッカーW杯アジア最終予選中国戦 チェックEYE 清雲栄純氏

AI要約

日本は中国を7-0で圧勝し、2026年W杯アジア最終予選C組初戦で好スタートを切った。

中国は消極的な姿勢を見せたが、日本の速い攻撃から守備への切り替えが早く、厚みのある攻撃を展開した。

森保監督のマネジメントも功を奏し、若手選手を積極的に起用してチームをまとめた。次戦に向けても期待が高まる。

相手のよさを消した完勝、本番見据えた布石も サッカーW杯アジア最終予選中国戦 チェックEYE 清雲栄純氏

5日に埼玉スタジアムで行われたサッカーの2026年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のC組初戦で、8大会連続出場を目指す日本は中国に7―0で大勝した。

中国の戦い方は腑に落ちなかった。日本が1~2月のアジア杯で準々決勝敗退に追い込まれた原因のロングボールを多用せず、強みの身体能力を生かさなかった。確かに中国は消極的にみえた。ただ、そうせざるを得ない状況を作ったのは日本だった。

中国は自陣を固めて、ロングボールを軸としたカウンターに活路を求めていた。日本はボールを奪われた際に攻撃から守備への切り替えが非常に早く、逆襲の芽をことごとく摘んでいた。厚みのある攻撃を、敵陣での人数をかけた守備につなげていた。

森保監督のマネジメントも光った。勝利を最優先にしつつ、長期離脱から復帰の三笘(ブライトン)や伊東(スタッド・ランス)に一定の出場機会を与えてチームになじませた。将来性豊かな20歳の高井(川崎)をデビューさせ、W杯までを見据えた布石も打っている。

得失点差も含め、最高の形でアジア最終予選をスタートさせた。10日には、5日にW杯常連のオーストラリアを下して白星発進したバーレーン戦を控える。舞台は酷暑の敵地。難しい状況で勝ち点3を手にし、予選突破に向けて主導権を握ってもらいたい。(元日本代表コーチ)