プレミアリーグ、チェルシーの姉妹会社へのホテル売却を承認…財務規則遵守に後押し

AI要約

プレミアリーグは、チェルシーがPSRに遵守するため2つのホテルを売却したことを承認した。

チェルシーはPSR違反を回避するため姉妹会社にホテルを売却したが、公正な市場価格で行われたか調査が行われていた。

プレミアリーグは公正市場評価に基づき、取引が適切だったと判断し、ホテル売却を承認した。

プレミアリーグ、チェルシーの姉妹会社へのホテル売却を承認…財務規則遵守に後押し

 プレミアリーグは、収益と持続可能性に関する規則(PSR)に遵守するためにチェルシーが2つのホテルを姉妹会社に売却したことを承認したようだ。4日、イギリスメディア『BBC』や同『スカイスポーツ』などが伝えている。

 チェルシーは今年4月に決算書を公開し、昨年6月に本拠地『スタンフォード・ブリッジ』に隣接するミレニアムホテルとコプソーンホテルを7650万ポンド(約144億円)で売却したことを明らかにした。これに伴い、3年間の許容損失額の1億500万ポンド(約198億円)を超える1億6640万ポンド(約314億円)の損失は、8990万ポンド(約170億円)まで減額され、PSR違反を回避したことが判明していた。

 しかし、ホテルの売却先がチェルシー・ホールディング社からBlueCo 22プロパティーズ社とどちらもオーナーのトッド・ボーリー氏とクリアレイク・キャピタル社の所有下である姉妹会社であったため、この取引が公正な市場価格で行われたのか、プレミアリーグから調査の対象となっていた。

 これが認められなければチェルシーにとっては大きな問題となるところだったが、今回の報道によると、プレミアリーグは関連当事者取引ルールに基づく「公正市場評価」と呼ばれるものに基づいて、これが適切な取引だったと判断した模様で、チェルシーのホテル売却は承認されたことが明らかになった。

 なお、このようなやり方でPSR違反を回避することには非難の声も挙がっているが、このような取引を禁止するために規則を変更しようとプレミアリーグ全クラブが対象となる投票が今年6月に行われたが、変更に必要な最低14クラブには届かない11クラブの賛成票にとどまり、否決されていた。