高山善廣、7年4か月ぶり公の場 TAKAYAMANIAに登場「うれしかった。本当は立ち上がりたかったけど」

AI要約

プロレスラー・高山善廣の支援を目的とした大会が開催され、7年4か月ぶりにファンの前に登場した。

盟友の鈴木みのると柴田勝頼がメインイベントで激突し、感動のシーンが繰り広げられた。

高山自身も感謝の気持ちを述べ、将来の復帰に向けて決意を示した。

高山の復帰を祝福するプロレスファンや同業者たちによる感動のシーンがリポートされている。

鈴木みのるや柴田勝頼らが高山のために特別な試合を行い、高山自身も喜びを表明している。

高山の復帰や将来の展望についてのコメントや、大会での感動的なエピソードが報道されている。

高山善廣、7年4か月ぶり公の場 TAKAYAMANIAに登場「うれしかった。本当は立ち上がりたかったけど」

◆「TAKAYAMANIA EMPIRE3」大会(3日、東京・後楽園ホール)

 「プロレス界の帝王」が7年4か月ぶりにファンの前に“降臨”した。

 頸髄(けいずい)完全損傷の大ケガとの不屈の闘いを続けているプロレスラー・高山善廣(57)支援を目的とした大会が行われ、メインイベントで高山の盟友・鈴木みのる(56)と柴田勝頼(44)が激突した。

 高山は2017年5月4日のDDT大阪・豊中大会でのリング上の事故で負った負傷のリハビリ中で「TAKAYAMANIA」の開催は2019年8月26日の「EMPIRE2」以来5年ぶりとなった。

 そして、主役の高山が大ケガを負った大阪のリング以来7年4か月ぶりにファンの前に登場したのは、鈴木と柴田が27分18秒の大激闘を終えた直後のリングだった。

 今回の大会のリーダー・鈴木が「高山のためにたくさんのオカネをつぎ込んでくれて、みんなを代表してお礼を言います。ありがとうございました!」と募金に対して頭を下げた後、「今日のスペシャルゲストは高山善廣!」と絶叫。入場テーマ「DESTRUCTIVE POWER」とともに車イスに乗った高山が花道に登場。満場の「高山」コールの中、6人のレスラーの手でロープを外したリング上に担ぎ上げられた。

 帝王の7年4か月ぶりの帰還に場内は沸騰。「高山~!」、「帝王~!」の絶叫が交錯する中、その胸に顔を埋め、号泣した鈴木。特別ゲストの武藤敬司さん、小橋建太さんと次々と握手した後、車イスのまま、高山はリング上で鈴木と対峙(たいじ)。「時間無制限1本勝負。赤コーナー・鈴木みのる、青コーナー・帝王・高山善廣」のコールのもと、緊急試合が組まれた。

 しかし、「来いよ~!」とファイティングポーズを取る鈴木に高山は柔和な笑みを浮かべるのみ。当然ながら組み合うことはできず、鈴木は「おめえが立てねえなら、この勝負はお預けだ。おめえのことを待っていてやるよ。何が帝王だ。悔しかったら絶対、あきらめるなよ」と憎まれ口を叩きながらも、また、涙を流した。

 この言葉に高山はマイクを向けられると観客に向け、「みんな、どうもありがとう」と一言。「行くぞ~! NO FEAR~!」と決めゼリフを口にし、大歓声に包まれた。

 バックステージで奈津子夫人が見守る前で取材陣に囲まれた高山は「うれしかった。本当は立ち上がりたかったけど、これだけ盛り上がったのはうれしかった」と本音をポロリ。

 「まだ自分の足でリングを降りてないので、また立てるようになって戻ってきたいと思います」と続けると「皆さんにあいさつできたことで、ホッとしてます」と笑顔。

 自身のために激闘を展開した鈴木と柴田に対し「本当はアメリカでやりたい2人だろうに、今、このリングでやってくれて、もったいないくらい、ありがたいです」と感謝。

 「皆さん、本当にありがとう」と取り囲んだ取材陣ら約30人に礼を言うと、奈津子夫人とともにエレベーターに乗り込んで聖地を後にした。(中村 健吾)