ロシア選手が挑発と正式抗議 ウクライナ・パラ委員会会長

AI要約

ウクライナ・パラリンピック委員会の会長が、パリ・パラリンピックでのロシア選手による挑発を訴えている。

ウクライナ選手を動揺させるための行為が行われており、不快であると批判している。

ウクライナはパラ強豪国であるが、侵攻後に厳しい状況に立たされている。

 【パリ共同】ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長(70)は3日までに、パリ・パラリンピックに個人の中立選手(NPA)として出場しているロシア選手から自国の選手が挑発を受けていると主張した。共同通信のインタビューに応じた。国際パラリンピック委員会(IPC)に正式に抗議したとしている。

 スシケビッチ氏は、ロシア選手が「ウクライナ野郎」などと差別的な用語を発したり、親しげにあいさつをして気を引こうとしたりしたと述べた。「非常に不快だ」と批判し、ウクライナ選手を動揺させる目的との見方を示した。

 ロシアの侵攻を受けるウクライナは開会前、ロシアと同盟国ベラルーシの出場を禁じるよう求めたが、IPCは侵攻不支持などを条件にNPAとしての参加を容認した。スシケビッチ氏は「侵攻不支持を表明した選手はいない。中立ではなく、出場を認めたのは間違いだった」とIPCの対応も批判した。

 ウクライナはパラ強豪国として知られるが、侵攻後に障害者スポーツ支援の予算が減額され、厳しい状況に追い込まれた。