【山田久志】負けられない阪神、いかに打力で投手をカバーできるか “三つどもえ”戦う難しさも

AI要約

阪神は負けられない状況に立たされ、連勝して上位チームに追いつきたいと考えている。

巨人は投打ともに好不調がはっきりし、岡本和の活躍などで勝利を目指している。

広島は中日戦で苦戦しつつも、ディフェンスを重視して自信を持って戦っている。

【山田久志】負けられない阪神、いかに打力で投手をカバーできるか “三つどもえ”戦う難しさも

 巨人、広島を追いかける身の阪神は、いよいよ負けられないところに立たされたといえる。一騎打ちの構図と違って、上位の2チームがどちらとも負けるのは考えにくいから、なかなかゲーム差が縮まらない。そこに“三つどもえ”を戦う難しさがある。

 阪神は残り24試合を戦っているうちに、4連勝、5連勝することで流れを作りたい。投打ともに好不調がはっきりしてきた。だが、ちょっと連勝すれば、上位チームにくっついていくことができる。だから台風の影響を受けて2連戦になった巨人との戦いは負けられない。

 巨人は岡本和が打つときは強さを感じても、“ここ”がいいという決め手に欠けている。采配がはまったときに日替わりでヒーローが出たし、投手陣を組み立てることが出来るようになった。なんといっても菅野が控えているのが大きい。

 広島は中日に分が悪いが、バンテリンドームで1勝2敗となんとか耐えた。投手を中心にしたディフェンスで、何とかゲームを作っていく雰囲気があるし、ここまで戦ってきた自信が伝わってくる。

 阪神が浮上するには、いかに打力で投手をカバーできるかだ。特に後半は捕手の梅野、坂本に少し余裕が感じられない。昨季はあれだけ見下ろしていたのに、相手を抑えるのに必死になっている。バッテリーにも注目したい。

 チームが置かれた状況を考えれば、桐敷、ゲラ、岩崎の救援陣をフル回転させる時期に入ったのではないだろうか。勝ちパターンにこだわらず、突っ込んでいく。また、どのチームにもいえるが、今回の台風10号もあって、いかに残り試合で先発ローテーションを組むのかもカギを握る。

 (日刊スポーツ評論家)