【西武】同一カード最多連敗記録は免れたが… まだ予断を許さぬ不名誉記録〝達成危機〟

AI要約

西武は29日のロッテ戦で16連敗を止め、17連敗記録には至らず快勝。打線が機能し、投手陣も好投し、初勝利を挙げた。

投手の渡辺勇が無失点で6回途中4安打を記録し、佐藤隼、平良、ボー、上田とリレーでロッテ打線を封じた。台風10号の影響で大雨の中、しっかりと試合を締めた。

チームはまだ予断を許さない状況で、CS進出がかかった今後の試合で勝利を重ねる必要がある。

【西武】同一カード最多連敗記録は免れたが… まだ予断を許さぬ不名誉記録〝達成危機〟

 ひとまず不名誉記録の到達だけは難を逃れた。西武は29日のロッテ戦(ZOZOマリン)に8―0と快勝。開幕から続いていた同戦の連敗を「16」で止め、パ・リーグのシーズン同一カード最多連敗記録「17」に到達する一歩手前で何とか阻止した。

 試合後の渡辺久信監督代行(59)は「(同一チームに1勝16敗)これは本当に恥ずかしいこと。やっぱりプロとして戦っている以上、本当はあってはならないことだと思う」と前置きしながらも7カード、17試合目で挙げたロッテ戦の今季初勝利に安堵した。

 いつもは貧打にあえぐ西武打線が、まるで「別物」のように機能した。ここまでの116試合で、ずっと目指してきた「先制、中押し、ダメ押し」の流れが理想的に稼働し14安打8得点。投げては6年目でようやく開花した先発の渡辺勇太朗投手(23)が6回途中4安打無失点で試合をつくると佐藤隼、平良、ボー、上田とつなぐ無失点リレーでロッテ打線を抑え込んだ。台風10号の影響で途中から叩きつけるような大雨が降りしきる中、きっちりと試合を締めた。

 ロッテ戦の屈辱的な連敗を阻止した投のヒーロー・渡辺勇は「ボクがやることは変わらない。とにかくスコアボードにゼロを並べることを意識して投げた。自分のペースに投げられたと思うし、ボクのボールをしっかり投げられたと思う」とコメント。ここまで13試合で9度のクオリティー・スタート(6回以上を投げ、自責点3以内)を決めながら、ようやく2か月ぶりの2勝目(4敗)を挙げた94球を振り返った。

 しかしながら、これで歴史的低迷を続けるチームの課題が改善されたわけではない。この日こそ阻止したものの30日の日本ハム戦(ベルーナ)に敗れればCS進出が完全消滅し、2024年シーズンの灯がいよいよ消える。

 現在のシーズン勝率3割1分6厘は1971年の前身・西鉄時代の同ワースト勝率3割1分1厘に肉薄しており、残り27試合で22敗を喫すればシーズン100敗に到達してしまう。

 この日はひとつの不名誉記録を阻止したとはいえ、まだ予断を許さぬ歴史的記録の〝達成危機〟にチームはひんしている。低迷ライオンズが青息吐息の境遇のまま、さいなまれ続けている状況に何ら変わりはない。