西日本学生横綱・篠侑磨、アマ日本一を目指して「狙えるタイトルは狙う」

AI要約

金沢学院大2年の篠侑磨がアマ日本一を目指し、大会に臨む。秋冬シーズンには全国学生相撲個人体重別選手権などが控えている。

篠は力を磨き、学生横綱、アマ横綱の称号を獲得することを目指している。持ち前の技術を活かし、パワーアップに注力している。

新潟出身で、相撲教室で力士の土台を築いた篠は、勝負にこだわり続け、兄弟揃って頂点を目指している。

西日本学生横綱・篠侑磨、アマ日本一を目指して「狙えるタイトルは狙う」

 西日本学生横綱で新潟市出身の篠侑磨(19=金沢学院大2年)がアマ日本一を目指して秋、冬のシーズンに臨む。

 9月1日の全国学生相撲個人体重別選手権(大阪・堺市大浜公園相撲場)を皮切りに、全国学生相撲選手権(11月2、3日、東京・両国国技館)、全日本相撲選手権(12月1日、同)と主要大会が続く。2年生ながら6月の西日本学生相撲選手権個人戦で初優勝した勢いを実力に変え、すべてのタイトルを取りに行く。

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 篠は淡々と自信を言葉にした。「狙えるタイトルは狙う。取れる可能性はある」。14日の全日本大学選抜十和田大会では関東の強豪がそろう中、個人戦ベスト8。夏場の収穫はあった。

 最大のターゲットは11月の全国学生選手権、12月に全日本選手権。欲しいのは学生横綱、アマ横綱の称号だ。「これからの大きな試合に向けて体を鍛える」。172センチ、120キロと小柄だが、ベンチプレスの最重量は170キロ。パワーをさらに磨く。

 6月の西日本学生選手権個人戦で初優勝。県出身者では初の西日本学生横綱になった。金沢学院大のチームメートがベスト4を占めたが、「意識はしなかった。勝っても負けても自分の相撲を取る」と思いきりの良さをみせた。左前みつを取って前に出るのが得意の形。「上背がない分、技術で勝負」。普段の稽古から、自分より小柄な相手にも低く当たって潜り込むことを徹底。着実に成果が表れている。

 新潟市相撲教室に紫竹山小3年から通った。新潟市スポーツ協会と新潟市相撲連盟が共同で取り組んでいる、ジュニア育成プロジェクトの中で力士の土台を築いた。相撲に集中するため新潟を離れて金沢の犀生中に進み、金沢学院大付、金沢学院大とルートに乗った。

 小学生当時指導した椎谷八一良新潟市相撲連盟副理事長(66)は「もともと相撲勘、前に出る力が備わっていた」。光っていた能力は、武器に進化した。「将来は大相撲で」と篠。アマのタイトルは1つでも多くほしい。今年、本気で奪いに行く。【斎藤慎一郎】

 ◆篠侑磨(しの・ゆうま)2005年(平17)3月18日生まれ、新潟市出身。犀生中(石川)に進み、3年の時に全国中学大会団体戦準優勝、全国都道府県中学生選手権の団体戦は石川県選抜で優勝。金沢学院大付高(同)では2年の全国高校総体団体戦準優勝、3年の高校金沢大会個人戦優勝、全国高校総体個人戦3位。金沢学院大に入学し、昨年の西日本学生選手権個人戦3位、全国学生選手権団体3位。得意技は左出し投げ。172センチ、120キロ。

 ○…侑磨の弟、宗磨(金沢学院大付高3年)は10月の佐賀国スポ(旧国体)の団体戦が高校最後の大会になる。「ここで優勝したい」。昨年3月に左膝前十字靱帯(じんたい)断裂で、今年3月に復帰した。犀生中3年の時に全国都道府県中学生大会個人戦で優勝した大器も、高校はケガで不完全燃焼だった。兄を追って中学から石川に移住。大学進学も兄に続いて金沢学院大を希望する。まず高校での有終の美を飾るため、「いつも通りに思い切ってやる」と全力を傾ける。

 ◆篠宗磨(しの・そうま)2006年(平18)7月26日生まれ、新潟市出身。紫竹山小1年から新潟市相撲教室で相撲を始める。5年生でわんぱく相撲全国大会個人戦3位、6年の時に全日本小学生優勝大会で3位。犀生中(石川)に進み、3年の時に全国中学大会団体戦、個人戦とも3位。全国都道府県中学生大会団体戦3位、個人戦優勝。金沢学院大付高1年では高校相撲金沢大会団体戦準優勝。170センチ、110キロ。