上山選手、貫禄の1位 パリ五輪後、地元で招待出場 陸上 三重・松阪出身

AI要約

上山紘輝選手が三重県で開催された陸上競技大会に出場し会場を沸かせた。

大会はエンターテインメント性を重視し、各部門で競技が行われた。

上山選手は10秒台のタイムで優勝し、次なる目標に向けて意気込みを語った。

上山選手、貫禄の1位 パリ五輪後、地元で招待出場 陸上 三重・松阪出身

 三重県松阪市美濃田町出身でパリ五輪・陸上競技日本代表の上山紘輝選手(25)=市立西中出身、住友電工=が24日午後3時40分から、伊勢市の三重交通Gスポーツの杜(もり)伊勢陸上競技場で行われた「THE GAME in MIE」(㈱IBA、㈱リバティラボ共催)に出場し会場を沸かせた。

 上山選手は市立阿坂小学校時代にチームG松陸で競技を開始。同西中、県立宇治山田商業高校、近畿大学を経て、現所属。2023(令和5)年の第19回アジア競技大会の男子200メートルで金メダルを、男子4×100メートルリレーにも出場し銀メダルを獲得した。今夏のパリ五輪では同200メートルと4×100メートルリレーの日本代表として出場し、リレーでは予選、決勝ともに4走を務め、5位入賞に貢献した。自己ベストは200メートルが20秒26。100メートルが10秒31。

 大会は共催する㈱IBAの荊木佑介代表取締役と㈱リバティラボの松葉大和代表取締役の2人が元陸上競技選手だったことなどから、陸上競技大会を夢のあるレースにしたいと企画し、昨年から始まった。レースごとにBGMが鳴ったり、上位入賞者には賞金や自己新記録達成者には記念品が贈られるなどするエンターテインメント性も重視した大会となっている。

 実施種目は男女共に100メートルのみで、「小学生の部」「中学生の部」「一般・高校の部」「THE GAME」の4部門を実施した。

 上山選手は招待されるか、参加標準記録突破と申し込み者記録の上位80人に入った選手が出場できる今大会実施部門で唯一、参加条件がタイムなどで設定される「THE GAME」に出場した。

 同部門には47人が出場。予選2組目に登場すると、会場内の視線は上山選手に集まった。号砲が鳴ると同時にトップに出た上山選手はその後も後続を引き離し、10秒49で1着でフィニッシュすると、拍手が巻き起こるなどひときわ盛り上がりを見せた。

 決勝は10秒57を記録しトップでフィニッシュ。優勝を果たした。

 上山選手は「五輪が終わって間もなく体に疲れが残っていたが、久しぶりの100メートルと三重県でのレースだったので楽しく走った。次は来年の東京世界陸上選手権が目標なので、そこに向けて今日はスタートとなる大会になった。今年は年内に出場する大会をしっかりといい形で締めくくれるように頑張りたい」と話した。

 また、地元・松阪については「パリ五輪は夜中のレースが多い大会でしたが、パブリックビューイングなどでたくさんの声援をいただきありがとうございました。悔しい結果となりましたが、皆さんの応援がすごい力になったのでうれしかったです」と感謝を述べた。

 全部門終了後は、上山選手を含む招待選手が観客たちと交流して楽しんだ。