【広島】Gキラー末包昇大5打点大暴れ!「何もいうことはない。すごく内容もいい」新井監督

AI要約

広島が巨人を8-3で破り、首位攻防戦初戦に勝利した。4番末包が5打点の活躍で大躍進し、先発森下も10勝目を達成。巨人戦では8連勝となった。

末包はノーヒットからの脱出後、2試合で2戦連続猛打賞を達成。打線全員安打で巨人投手陣を打ち崩し、森下も2年ぶりの2桁勝利を挙げた。

広島は残り2試合で連勝すれば優勝マジック30が点灯。新井監督は全員野球での頑張りを強調し、末包や森下を称賛した。

<巨人3-8広島>◇20日◇東京ドーム

 広島が、投打の“巨人キラー”の活躍で首位攻防戦初戦に勝利した。昨季巨人戦6本塁打の4番末包昇大外野手(28)が、1回に先制2点打、4回にも3点適時二塁打を放ち、自己最多タイ5打点の大暴れだ。先発全員安打の打線の援護もあり、先発森下暢仁投手(26)も5回3失点ながら10勝目をマーク。巨人戦は21年から8連勝とこちらもキラーぶりを発揮した。3連勝なら優勝マジック30が点灯する今カード。まず初戦を突破した。

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 広島の誇る“Gキラー”末包が、首位攻防戦で2位巨人を粉砕した。

 4番の看板はダテではない。まずは1回1死一、二塁で、左翼へ先制の2点適時二塁打。3回にも左前安打を放つと、小園の押し出しで3-1とした4回2死満塁でも、左翼線へ走者一掃の3点適時二塁打。「もう1点欲しいところだったので必死に食らいついていきました」。4回までで3安打を放ち、タイムリー2本で自己最多タイの1試合5打点を記録した。

 昨季11本塁打してブレークしたが、そのうち巨人戦で6本塁打。この日で通算打率3割5分2厘、8本塁打、22打点という巨人キラーぶりを、首位攻防戦という勝負どころで発揮した。

 直前までは不振にあえいでいた。7日の巨人戦からノーヒットが続いていた。ヤクルト戦が雨天中止となった16日の練習日に、新井監督から助言をもらい、ようやく17日のヤクルト戦で1打席凡退後、2発を放って26打席無安打のトンネルを抜けた。「自分のこと考えずに、相手の配球だったりを考えて入れるようになった。だから相手と勝負できてるのかなと思います」。打撃フォームより相手に合わせてしっかりタイミングを取ることに徹したことで不振から脱出した。

 すると18日の同カードでは3安打。そしてこの日は3安打5打点。2戦連続猛打賞、3戦連続マルチ安打の大暴れだ。主砲に引っ張られるように、打線は先発全員安打で巨人投手陣から8点を奪った。

 先発森下も踏ん張った。5回3失点と納得のできる内容ではなく「みんなが打ってくれたので、自分は今回は勝たせてもらってよかったな、という感じです」と打線に感謝した。それでも2年ぶり3度目の2桁勝利に到達。巨人戦は21年からこれで8連勝となった。新井監督は「(末包は)何もいうことはない。すごく内容もいい。(森下も)粘りながらよく投げた」と2人の巨人キラーをたたえた。そして「本当の勝負はまだ先だと思っているので。そう思って1試合1試合、うちらしく全員野球で頑張っていきたい」と締めくくった。残り2試合に連勝すれば、いよいよ優勝マジック30がともる。【高垣誠】

 ▽広島秋山(2安打も)「それよりも4回(無死満塁で三振)を何とかしたかった。2ボールからいろいろ考えすぎた。(2死から押し出し四球の)ゾノ(小園)に助けてもらった」

 ▽広島小園(4回2死満塁で押し出し四球)「ボール球2球振っちゃったので。切り替えって言うとおかしいですけど。でもその後に冷静になれた。まあ(四球が)取れたのでよかったですね」

 ▽広島坂倉(4回に適時打)「前の打者(末包)が好調なので、回ってきたところで仕事できるようにやるだけです」