比嘉大吾、国内最長ブランク世界王座返り咲きへ「6年はあっという間」倒れるまで異例ハードトレ

AI要約

ボクシングWBO世界バンタム級1位比嘉大吾(29=志成)が、国内最長ブランクで世界王座返り咲きを目指し、同級王者武居由樹(28=大橋)に挑戦する。

比嘉は6年5カ月ぶりの世界戦で、武居選手のパンチ力や距離感に対応するためにトレーニングを積んでいる。

比嘉は18年4月以来の世界戦で、勝てば世界2階級制覇を果たし、国内最長ブランクの記録を更新することができる。

武居選手との試合に向け、比嘉は体重調整も進めており、激しい熱い戦いを予想している。

世界挑戦に向けて指導を受ける比嘉は、公開練習でもハードなトレーニングをこなし、準備を整えている様子。武居戦に向け、気を引き締めている。

 ボクシングWBO世界バンタム級1位比嘉大吾(29=志成)が国内最長ブランクで世界王座返り咲きを狙う。

 9月3日、東京・有明アリーナで同級王者武居由樹(28=大橋)に挑戦する。19日、都内の所属ジムで練習公開した比嘉にとって18年4月、体重超過でWBC世界フライ級王座から陥落して以来、6年5カ月ぶりの世界戦。世界2階級制覇、そして高山勝成(41=石田)の持つ5年11カ月を超える最長ブランクで再び世界王座を奪う構えだ。

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 指導を受ける野木丈司トレーナー(64)の号令で、比嘉は公開練習で異例のハードトレを敢行した、10秒間のランニングマシン全力ダッシュ、その直後に10秒間のサンドバッグ打ちに取り組むメニューを2セット消化。大粒の汗をかいた比嘉は倒れ込みながら「きつい… 今日は公開練習ですよ」と苦笑。同トレーナーは「いつもは1分を10セットやっています」と涼しい顔で、6年5カ月ぶりの世界挑戦に向けた調整が順調である、と強調した。

 18年4月、自らの体重超過でWBC世界フライ級王座から陥落して以来の世界戦だ。勝てば世界2階級制覇、そして元世界ミニマム級王者の高山が07年4月、統一戦に敗れてWBAミニマム級暫定王座から陥落し、13年3月にIBF同級王座に返り咲いた5年11カ月を塗り替える国内最長ブランクの再奪取となる。比嘉は「(世界戦が)6年ぶりに決まった。6年はあっという間。目の前の試合に勝ちたい気持ち。激しい熱い試合になると思う」と気合を入れ直した。

 約2週間後の武居戦に備え、体重もリミット(53・5キロ)まで残り4キロに迫った。武居本人と、武居を指導する元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナー(41)とはフィジカルトレを通じて交流があるが、世界戦決定後は距離を置いた。比嘉は「武居選手は1番がパンチ力。踏み込み、バネがあり、距離感もいい。離れていると武居選手の倒しっぷりが出ると思う。自分がどれだけ(中へ)入って距離をつぶしてという距離次第になる」と気を引き締めていた。【藤中栄二】