3度の手術乗り越えた阪神・高橋遥人 復帰登板で1025日ぶりの白星

AI要約

3年ぶりに1軍登板を果たした阪神の高橋遥人が89球、5回4安打無失点、7奪三振の快投で、1025日ぶりの白星を挙げた。

怪我と手術を乗り越えた選手の力強い復活劇が、ファンの期待を超える投球に結実した。

チームにとって〝8月反攻〟の大きな希望として、再び活躍する姿が見られた高橋遥人の投球が注目を集めた。

3度の手術乗り越えた阪神・高橋遥人 復帰登板で1025日ぶりの白星

阪神4-0広島(11日、京セラ)

マウンドに上がるときから聞こえたファンの声援は3年前よりも大きく、胸にしみた。3度の手術を乗り越え、3年ぶりに1軍登板を果たした阪神の高橋遥人が89球、5回4安打無失点、7奪三振の快投で、2021年10月21日の中日戦以来1025日ぶりの白星。「投げることも勝つことも想像できないときがあった。今は夢のよう」と熱いものがこみ上げた。

1球目は148キロの直球でストライク。小園に右前打を許したが、一回は全てのアウトを三振で取った。

「これで行けるかな、と」。四回に2死満塁のピンチを招いたが、代打石原を武器のスライダーで空振り三振に。五回はあっさり三者凡退。一球一球を丁寧に投げ続けた。

亜大からドラフト2位で2018年に入団した期待の左腕。だが、21年に左肘をクリーニング手術、22年に左肘の靱帯(じんたい)を再建するトミー・ジョン手術を受け、昨年6月には左肩を手術した。リハビリを経たサウスポーは「その期間は濃いものだった」と振り返る。

負ければ自力優勝の可能性が消滅するという一戦で、躍動する姿を再びファンの目に焼き付けたサウスポー。「次はもっと長いイニングを」。チームにとって〝8月反攻〟の大きな希望になった。(嶋田知加子)