その一言から、始まった。水戸日立ラグビースクール、創立20周年。

AI要約

水戸日立ラグビースクール20周年記念式典が開催され、OBやおやじコーチら約80名が集結。

濱口明善さんの活動が始まりで、小中学生向けのラグビー活動が続いている経緯を振り返る。

現在、OB達は各カテゴリで活躍し、多くの選手がラグビーを続けている。

その一言から、始まった。水戸日立ラグビースクール、創立20周年。

 7月14日、水戸日立ラグビースクール20周年記念式典がホテルテラスザスクエア日立にて開催された。 

 現在、リーグワンに所属するOB郡司健吾氏(ホンダヒート)、尾又寛汰氏(GR東葛)、高橋泰地氏(釜石SW)をはじめ、地元・日立サンネクサス茨城に所属する複数名のOBらと、「おやじコーチ」達、総勢約80名が集結した。

「20年はあっという間でした」

 現、水戸日立ラグビースクール校長の尾又寛人は語る。

 2007年水戸日立ラグビースクールは、水戸ラグビースクール中学部と、日立ラグビースクールの合同チームとして産声を上げた。2017年には地元茨城県水戸市で開催される中学生の全国大会「太陽生命カップ」への出場も果たしている。

「濱口さんが声を上げたのが全ての始まりだったよね」

 濱口明善さんは日立ラグビースクールの「おやじコーチ」の中心的存在だった。

 今から20年前、日立ラグビースクールの小学生達は卒業と同時にラグビーから離れていくものがほとんどだった。当時の中学校は部活動の参加率が高く、週末に外部活動でラグビーを継続するという考えを持つ子供は少数派で、12人制の中学チームを日立ラグビースクール単独で成立させるのは難しかった。

歴史の先頭を走る、武田キャプテンら(中央/撮影:MHRS)

 日立の「おやじコーチ」達は、ラグビーが好きで活動を継続する子供たちに、ゲームの場を提供することができないことが心苦しかった。意を決して、濱口さんの長男が中学へ進学するタイミングで、県央地区で活動する水戸ラグビースクール中等部に合同チームとしての活動を申し入れたところ、快く受け入れられ、道が開けた。

 その時、水戸側でスクール活動の中心として動いていたのが、初代水戸日立ラグビースクールの校長となる圷昇一さんである(濱口さんの長男は、中学でもラグビーを続け、その後、強豪・國學院栃木へ進学)。

 20年が経った今、OBは各カテゴリで活躍する。

 冒頭で紹介した社会人以外にも、立命館大学共同キャプテンの山下真之介や、前年U17高校代表の山口海晴(茗溪学園高)などがいる。先日、秩父宮で開催された「関東ラグビー協会100周年記念試合」で関東高校選抜に選出された、堀江凛音(水戸農高)、堀川英汰(日立一高)など、多数のOBがラグビーを続けている。