【レスリング】初出場の高谷大地、銀メダル以上が確定 兄惣亮の陰に隠れてきた遅咲きが輝く

AI要約

29歳の高谷大地が初出場で銀メダル以上を確定させる快進撃を見せた。

準決勝では22年世界王者を破り、決勝進出を果たした高谷大地は、接近戦を制して大差で勝利。

遅咲きの高谷大地が兄との練習を経て、自らの道を切り開いていく姿が注目を浴びる。

【レスリング】初出場の高谷大地、銀メダル以上が確定 兄惣亮の陰に隠れてきた遅咲きが輝く

<パリオリンピック(五輪):レスリング>◇9日(日本時間10日)◇男子フリースタイル74キロ級◇シャンドマルス・アリーナ

 【パリ=阿部健吾】29歳で初出場となった高谷大地(自衛隊)が決勝進出を決め、銀メダル以上を確定させた。準決勝で第1シードで22年世界王者のカイル・デイク(米国)を破った。

 第1ピリオド(P)に先制されたが、そこから卓越したグラウンドで次々と加点して逆転。第2Pも互いに接近戦で一進一退の攻防で9-8とリードしてから終盤へバックの取り合いとなる中、高谷のアンクルフォールドが決まるなど互いに加点。残り4秒でビデオ確認も入り試合はストップしたが、最終的に20-12という大差で勝利した。

 準々決勝では豪快な投げ技で会場を大いに沸かせた。セルビア選手にタックル、ローリングで得点を重ね、最後は担ぎ上げてから投げ飛ばした。「自分の歩んできた道をどう表現できるか」と期していた舞台で圧勝し、手を下から何度も突き上げて観客をあおった。

 五輪3大会連続出場で35歳の兄、高谷惣亮(拓大職)の練習パートナーを務め、陰に隠れてきた。遅咲きのレスラーは昨年9月の世界選手権3位でようやく夢への切符を手にし「すごいつらい道のり」と過去を振り返っていた。「弟」ではなく高谷大地としての人生がある。それを証明する戦いを続ける。