【中断明け初戦で鳥栖に3-0。町田に3差と肉薄した鹿島の今(2)】夏場の省エネに適した柴崎・三竿コンビ。知念と樋口含め、ボランチの複数選択肢を今後にどう生かすのか

AI要約

鹿島アントラーズはサガン鳥栖戦で3-0の勝利を収め、2位に浮上した。ポポヴィッチ監督はチーム全体が良いプレーを見せたと称賛し、特に柴崎岳と三竿健斗の新ボランチコンビが活躍した。

柴崎はボール奪取やアシストで存在感を示し、濃野も彼のプレーに感心していた。また、三竿も攻守で頭脳的なプレーを見せ、チームに貢献した。

鹿島アントラーズは復調を果たし、主力選手たちが徐々に調子を取り戻している。今後のチームの展開に期待が高まる。

【中断明け初戦で鳥栖に3-0。町田に3差と肉薄した鹿島の今(2)】夏場の省エネに適した柴崎・三竿コンビ。知念と樋口含め、ボランチの複数選択肢を今後にどう生かすのか

 8月7日のサガン鳥栖戦を3-0で勝利し、勝ち点47の2位に浮上した鹿島アントラーズ。ランコ・ポポヴィッチ監督が「全員がやるべきことをしっかりやり切ったという意味で言えば、今シーズンで一番の試合だったのかもしれない」と手放しで喜んだ通り、濃野公人、仲間隼斗、安西幸輝という幅広いポジションの選手がゴールを奪い、課題だった守備も無失点で乗り切ったのだから、大きな手ごたえをつかんだはずだ。

 とりわけ復調が目立ったのが、柴崎岳と三竿健斗の新ボランチコンビ。今回は知念慶が出場停止で、彼らがスタートから出場したが、「すでに佐野海舟(マインツ)が移籍し、今季前半戦デュエル王の知念もいなくなると、守備強度が下がるのではないか」といった懸念要素もあったのではないか。

 確かにポゼッションと丁寧な組み立てを重視する鳥栖に序盤はボールを持たれた時間帯もあった。が、指揮官が「もしかしたら柴崎選手は彼のキャリアの中で今日ほどボールを多く奪った試合はなかったかもしれない。重要な場面でボール奪取を見せてくれた」と絶賛したように、柴崎は前半18分の濃野の先制弾のシーンでも即時奪回から好アシストを披露。チャンスをお膳立てするパスや思い切りのいいミドルシュートも放った。

「(岳君は)信じたことを全てやってくれるというか、『ボール来そうだな』ってところに出してくれるし、『この球際で勝ってほしい』っていうのを勝って、僕にボールこぼしてくれた。『頼む』っていうところで全部、思い通りにしてくれるんで、衝撃の連続です。そういう人と一緒にやれてるのはいい財産になっているのかなと思います」と濃野も柴崎の本領発揮に目を見張ったが、キャプテン・選手会長・10番が復活しつつあるのは、間違いなく朗報だ。

 7月20日のFC東京戦から古巣復帰した三竿も24日のブライトン戦では動きにキレがなく、コンディション的に今1つという印象だったが、この日は仲間の2点目につながるパス出しなど攻撃に関与する回数も増加。守りの部分でも濃野の大きなスペースをカバーするなど、彼らしい頭脳的な動きが光った。

「ブライトン戦よりも横並びになる時間はそんなになかったんじゃないかなと。お互いを見ながら、どっちかがタテに出て、どっちかがへそを押さえるっていうのができていた。後半ちょっとタテ気味になって、守備の時には名古(新太郎)と岳君で相手の2ボランチを抑えにいくという形に中で喋って変えてみたけど、それも結構うまくいっや。そうやって臨機応変に対応できたところが今日はよかった」と三竿本人も前向きに言う。