【夏の甲子園ピカイチ選手・大会2日目】興南スタメンの1年生コンビは、宮城大弥と同じ成長曲線を描けるか!?

AI要約

興南(沖縄)と大阪桐蔭(大阪)が対戦。大阪桐蔭が勝利し、1年生の山川宗紘と丹羽蓮太が光る。

山川宗紘は内野安打を放ち、打撃力を見せ付ける。守備でも力を発揮し、素質を示す。

丹羽蓮太は未熟ながらも捕手として注目され、チームをまとめる役割を果たす。将来性が期待される。

【夏の甲子園ピカイチ選手・大会2日目】興南スタメンの1年生コンビは、宮城大弥と同じ成長曲線を描けるか!?

 第106回全国高校野球選手権第2日の8日、第1試合では大阪桐蔭(大阪)が興南(沖縄)に快勝して初戦を突破した。強豪対決の結末は大阪桐蔭の良い部分が目立った試合となったが、敗れた興南には「金の卵」がいた。

 スタメンに2人の1年生が名を連ねた。1番・三塁の山川 宗紘内野手、スタメンマスクを被った4番・丹羽 蓮太捕手。チームの鍵になる打順、ポジションに1年生が座っていた。沖縄県のみならず、全国でも強豪チームの1つ、興南にあって、1年夏からレギュラーを張るのは相当な素材なのだろう。

 山川はいきなり魅せた。大阪桐蔭先発の中野 大虎投手(2年)の立ち上がり2球目、142キロの直球を強振すると、センター前へ抜けるかという当たりを放った。遊撃手の好捕で内野安打となったが、チームを勢いづけるには十分の当たりを放って見せた。1年生ながらこの夏の沖縄大会で5試合すべてに出場し、18安打8安打の打率.444をマークして甲子園に乗り込んだ。その打撃を甲子園初打席で披露。精神的にも技術的にもただものではない。三塁の守備でも難しいライナー性の打球をうまく処理するシーンもあり、その力は十分に発揮した。

 丹羽捕手はエース田崎 颯士投手(3年)をリードする役目と、4番打者という大役を任されている。大阪桐蔭打線に打ち込まれ、打席でも2打数2三振と甲子園初試合は結果が出なかったが、この経験は決して無駄にはしないつもりだ。

「先輩捕手から、いろいろアドバイスをもらっている。大阪桐蔭打線はチーム全体で迫力があった。こういう打線を目指していかないといけないと思った。田崎さんは立ち上がりは良かったのですが、力んでしまった分、勢いがなかった。こういうときに落ち着かせることができるのが捕手の役割でした」

 我喜屋監督は、丹羽について「まだ未熟だけど、一生懸命やっている。逸らさないようにやっている」と期待は高い。思い返せば、興南OBのオリックス・宮城 大弥投手も1年夏から甲子園のマウンドを経験。我喜屋監督も大きく育てるために、1年生左腕に経験を積ませた。

 デビュー戦は、初戦の智辯和歌山(和歌山)戦に先発し、5回途中4失点(自責3)で降板。のちに広島に入団する林 晃汰内野手に2ランを浴びた。3回まで6対0とリードしながら逆転負けを喫する流れを作ってしまったが、今やジャパンを背負う左腕に成長している。

 名将・我喜屋監督から期待されている山川と丹羽。再び甲子園に戻って、大きく成長した姿を見たい。