日本男子 エース張本智和を中心に3大会連続団体メダルへ 強敵台湾やドイツが立ちはだかる【パリ五輪 卓球】

AI要約

パリ2024オリンピックの卓球競技が団体戦に移行。日本選手が個人戦で好成績を収めたが、団体戦でも注目が集まる。

男子団体戦では日本がオーストラリアと対戦し、優勢ながら油断は禁物。苦戦が予想される台湾やドイツとの対戦も控えている。

中国が強敵として君臨し、日本が団体戦で挑む場面も。日本勢はエース選手を中心にチーム力を発揮してメダルを目指す。

日本男子 エース張本智和を中心に3大会連続団体メダルへ 強敵台湾やドイツが立ちはだかる【パリ五輪 卓球】

熱戦が続く「パリ2024オリンピック」<7月27日(土)~8月10日(土)/パリ南アリーナ>の卓球競技が個人戦を終え団体戦を迎える。

パリはこの週末から気温30度を下回り過ごしやすい陽気。朝晩は気温15度前後まで下がり肌寒いくらいだ。

個人戦は女子シングルスで日本のエース早田ひな(日本生命/世界ランク5位)が利き腕に痛みを抱えながら不屈のプレーで銅メダルに輝いた。

東京2020オリンピックの伊藤美誠(スターツ/同9位)に次ぐシングルスのメダル獲得は卓球チームジャパンに勢いをもたらしている。

一方、男子のエース張本智和(智和企画/世界ランク9位)もシングルス準々決勝で世界王者の樊振東(中国)を追い詰めながらフルゲームで敗れたが、引き続き好調をキープ。

5日(月)に始まる団体戦には男女各16チームが出場し、男子日本(五輪チームランク4位)は1回戦でオーストラリア(同15位)、女子日本(同2位)はポーランド(同12位)と対戦する。

男女ともに日本が優勢だが、五輪の大舞台では何が起こるか分からない。初戦から油断は禁物だ。

張本智和、戸上隼輔(井村屋グループ/世界ランク15位)、篠塚大登(愛知工業大学/世界ランク39位)の3人で団体戦に臨む日本がオーストラリアを下すと、準々決勝の相手はおそらく台湾。

台湾はエースの林昀儒(世界ランク8位)を筆頭に、世界ランク32位ながら実力のある19歳の高承睿、さらに台湾のレジェンドと称される43歳のベテラン荘智淵(同36位)が若い2人の精神的支柱となるバランスの取れたチームだ。

日本にとって最初の山場となる台湾を撃破し準決勝に勝ち進めば、次なる相手は第2シードのドイツの可能性が高い。

東京2020オリンピック男子団体で銀メダルに輝いたドイツはチウ・ダン(世界ランク11位)、オフチャロフ(同14位)、ボル(同24位)というおなじみの顔ぶれだが、チウ・ダンは今大会の男子シングルス2回戦でまさかの敗退。

オフチャロフも、男子シングルスで銀メダルを獲得したフェリックス・ルブラン(フランス)に3回戦で敗れて涙を飲んだ。

ちなみに日本とドイツは東京大会の団体準決勝であたりドイツが勝利している。もし今大会も準決勝で対戦することになれば、日本にとってはリベンジマッチとなる。

強敵ドイツを下し日本が決勝に進むと、相手はやはり中国(五輪チームランク1位)だろう。

中国の山には団体戦に強い韓国(五輪チームランク5位)や地の利のあるフランス(同3位)がいる。

王楚欽(世界ランク1位)、樊振東(同2位)、オリンピック2連覇の馬龍(同3位)という最強メンバーで5大会連続金メダルを狙う中国。

今大会の個人戦で混合ダブルス金メダルの王楚欽が男子シングルス2回戦でモーレゴード(スウェーデン)に敗れ姿を消す大波乱があった。

しかし、樊振東が金メダルを獲得し大満貫(ワールドカップ、世界選手権、オリンピックの3大会で優勝)の偉業を達成。

中国の壁は厚く高いが対戦が実現すれば、日本は1番の戸上/篠塚のダブルスで何とか先制し、エースの張本智和に繋げて風穴を開けたい。

男子団体1回戦は5日(月)の日本時間22時開始予定。

(文=高樹ミナ)