パリ五輪開催に壁画で皮肉「ゴミのクロール」 セーヌ川汚染も話題…米紙「感情表現でアートを」

AI要約

パリ五輪の熱戦とは異なる視点でアートを通じて表現される祭典がパリ市内で展開されている。

ストリートアーティストがパリ五輪に対する思いを描いた壁画を通じて、階級対立や環境汚染などのテーマを掘り下げている。

Brusk氏の作品「Trash Crawling(ゴミのクロール)」は、ゴミの中でクロールする選手を通じて五輪への皮肉を描き出している。

パリ五輪開催に壁画で皮肉「ゴミのクロール」 セーヌ川汚染も話題…米紙「感情表現でアートを」

 連日熱戦が繰り広げられているパリ五輪だが、パリ市内では芸術家たちが一味違ったスポーツの祭典を表現している。ゴミの山の中をクロールするアスリートを描いた皮肉のこもった壁画も。アーティストが作品に込めた思いを米紙が特集している。

 米全国紙「USAトゥデイ」は「ストリートアーティストがパリ五輪についての自分たちの感情を表現するためにアートを使う」と題する記事を掲載。ベルヴィル地区を中心に活動するストリートアーティスト・Brusk氏の声を紹介した。階級対立や治安、環境汚染などに五輪がもたらす影響をテーマにした壁画を数多く描いており、そのうちの1つが「Trash Crawling(ゴミのクロール)」だ。

 選手がクロールしているのは水中ではなく、山積みのゴミの中。今大会はトライアスロンが行われるセーヌ川の水質汚染が話題になっていたが、Brusk氏は「2週間前に私が描いた1つ目の壁だ。私の五輪に対する感受性を取り交わそうとしているんだ。組織に反対というわけではなく、その裏側を(描ければ)」と皮肉たっぷりの作品に込めた思いを説明している。