【甲子園】早実・和泉実監督「100年前の先輩たちは7年連続出場。早実の最初の黄金期」

AI要約

第106回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会が行われ、阪神甲子園球場は100周年を迎えた。早実は鳴門渦潮と初戦。朝夕2部制のナイター試合も導入される。

甲子園球場開場100周年のメモリアルイヤーで早実が帰ってきた。黄金期が再来する予感が漂う。選手たちは歴史を引き継ぐ覚悟を持ち、若いチームが甲子園での戦いを通じて伝統を受け継ぐ。

宇野主将や若手バッテリーを中心とし、伝統に支えられ新たな歴史を刻む早実。偉大な先輩たちの誇りとプライドを胸に、黄金期を目指してチームは夏の甲子園に臨む。

【甲子園】早実・和泉実監督「100年前の先輩たちは7年連続出場。早実の最初の黄金期」

<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇4日◇大阪・フェスティバルホール

 第106回全国高校野球選手権大会(7日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、大阪市のフェスティバルホールで行われた。今年、阪神甲子園球場は100周年を迎えた。開場の1924年に行われた第10回大会出場の早実は、鳴門渦潮と初戦を戦う。今夏から一部導入される朝夕2部制のナイター試合には、智弁学園などが入った。

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 甲子園球場開場100周年のメモリアルイヤーに、早実が帰ってきた。和泉実監督(62)は「そうそう! (100年と)聞いていたので。今大会は、この子たち(選手たち)を出させてあげたいな、と思っていたんです。出られて良かったなぁと思っていますよ」と、隣に座る宇野真仁朗主将(3年)を笑顔で見つめた。

 黄金期の再来を予感させる。「100年前の先輩たちは(1922年夏から28年夏まで)7年連続出場している。早実の最初の黄金期なんですよ」。2、6回大会と優勝を誇ったのは慶応普通部だった。「そこから早実。11回大会では準優勝している」。くしくも昨年は慶応が107年ぶりの優勝を果たしたばかり。時代は巡る。

 選手たちにも、歴史を引き継ぐ覚悟はできている。宇野は「特別な大会というのは監督から聞いていました。100年前の先輩たちというのは強くて、甲子園開催1回目(10回大会)にも出ている、と」。入学前にも、早実野球部の歴史を調べあげた。「東京では出場回数が1番多い。そういう思いも持って戦いたい」。9年ぶりの夏の甲子園。時間は空いたが、早実の歴史は体に染み付いている。

 中村心大投手、山中晴翔捕手の2年生バッテリー中心に、1、2年生11人がベンチ入りする若いチームだ。宇野は「甲子園を勝ち抜いて、後輩たちに1試合でも多く経験をさせることで伝統は受け継がれる。これから、黄金期になればいい。偉大な先輩たちがいる。その誇りとプライドは持って戦いたい」。伝統に後押しされ、新たな歴史を刻む夏にする。【保坂淑子】