巨人・菅野智之、「このままじゃ野球人生終わっちゃう」再起をかけたシーズン、34歳で再びつかんだ2桁勝利

AI要約

巨人の菅野智之投手が2年ぶりに2桁勝利を達成し、安定した投球でチームを牽引している。

菅野はさまざまな球種を駆使し、ヤクルト打線を翻弄。力強い直球も健在で、三塁を踏ませることなく好投を続けた。

菅野は低迷した昨季から立ち直り、巨人のエースとして復活。目標は15勝以上で、チームの成功を切望している。

巨人・菅野智之、「このままじゃ野球人生終わっちゃう」再起をかけたシーズン、34歳で再びつかんだ2桁勝利

◇4日 巨人4―1ヤクルト(東京ドーム)

 巨人の先発・菅野智之投手が7イニング1失点と好投し、2年ぶり9度目の2桁勝利を達成した。わずか2敗で勝ち星はセ・リーグ最多タイ、防御率1・95と安定感抜群。再び全盛期を迎えた34歳のベテランはお立ち台で「杉内コーチ、内海コーチと、最低15勝という目標がある」と白星量産を約束した。

 「いろんな球種を選択できるのが僕の強み」と自負する背番号18の真骨頂のマウンドだった。スライダー、カットボール、フォークなど縦横の変化球を自在に操り、ヤクルト打線を翻弄(ほんろう)。今季の好調の要因に挙げる力強い直球も最速150キロを計測し、失点した5回以外は三塁すら踏ませなかった。

 相手先発は、通算186勝を誇る44歳の石川。「石川さんの姿は刺激になる。今日は、僕もまだまだいけるっていうことを見せたかった」。尊敬する球界最年長左腕との投げ合いも、好投のエネルギーとなった。

 菅野は昨季、自己ワーストの4勝8敗と低迷。「このままじゃ野球人生終わっちゃう」と並々ならぬ決意で臨んだ今季は、阿部監督が「意気込みも体のできも、キャンプから全然違った」と舌を巻くほどの仕上がりを見せ、巨人のエースを長年張ってきた実力を存分に発揮している。

 チームが前回リーグ制覇した2020年は、14勝2敗で最多勝と最高勝率の2冠に輝き、MVPも受賞。15勝すら「通過点」と見据える右腕がタイトル争いを制し、G党に再び最高の夢を見せる。