「泣くなブライアン、泣くなチマ、君たちはよく戦った」スペイン戦0-3完敗(1)細谷真大「幻のゴール」と緑色シューズ、藤田主将と大岩監督、観客席

AI要約

大岩ジャパンがパリ五輪でスペインに完敗し、選手たちの意気込みが叶わなかった悔しい結末と、VARの影響による細谷真大のゴール取り消しによる反則の影響について述べられている。

小久保玲央ブライアンや藤田譲瑠チマ、ファンからの期待は大きかったが、スペインに勝つことができず、期待外れの結果となった。

VARの導入により、観客や選手たちの感情が左右される場面が増え、サッカーを取り巻く環境が変化していることも明らかにされている。

「泣くなブライアン、泣くなチマ、君たちはよく戦った」スペイン戦0-3完敗(1)細谷真大「幻のゴール」と緑色シューズ、藤田主将と大岩監督、観客席

 男子サッカー日本代表、大岩ジャパンのパリ五輪での挑戦が終わった。準々決勝の相手、強豪スペインを相手に3‐0の完敗だった。

 パリ五輪前の『サッカー批評』のインタビューで、GK小久保玲央ブライアンはこう話していた。「戦いたくない相手はスペインです」。親善試合で戦い、2‐0の完敗。数字以上に「何もできなかった」相手だった。

 また、キャプテンの藤田譲瑠チマは戦前のインタビューでこう語った。「スペイン戦で勝っていたら、優勝していたチームでした」。今回のパリ五輪のチームのことではない。久保建英、OA枠の遠藤航を擁し、東京五輪でベスト4になった日本代表チームのことだ。藤田はトレーニングパートナーとして彼らの戦いを間近で見ていた。

 小久保は3位入賞(できれば優勝)、藤田は優勝、それぞれ目標を語っていた彼らの強い気持ち、その勢いを止めてしまった原因のひとつに、細谷真大のシュート取り消しがあったことは否めないのではないか。

 藤田から細谷への完璧なパス。相手DFを背負い、反転しての見事なシュート。日本中が強豪スペイン相手に「まだやれる」と思った瞬間だった。だが、その後のVAR判定で、パスを出す瞬間、細谷のシューズが出ていたとされ、オフサイドに。無情にもゴールは取り消されてしまう。

 確かに、映像を見ると白いシューズの先が出ている。大ベテランのサッカージャーナリスト大住良之氏は言う。「VARに心があったなら、“あんなに美しいゴールをなかったことにするためにオレはいるんじゃないだけど…”と言っただろう」と。

 そして、付け加える。

「VARが使われる試合では、FWは芝生と同じ緑色のシューズをはくべきだなどと、悔しまぎれに思ってしまうのである」と。