「光る君へ」須麻流役のDAIKIさん、サンボマスターと共演

AI要約

身長128センチの体を持つダンサーDAIKIさんが、東京ドームでのライブパフォーマンスに登場し、サンボマスターと共演。彼の生い立ちやロックンロールとの出会いについて明かした。

DAIKIさんは難病「軟骨無形成症」を持ちながらも、ダンスチームとして活躍する一方、野球に打ち込んでいた過去を持つ。サンボマスターの名曲「できっこないを やらなくちゃ」が彼にとって大きな力となっていることを語った。

それぞれの困難に立ち向かいながらも、DAIKIさんは「できない」という言葉に立ち向かい、自らの可能性を広げることの大切さを伝えた。サンボマスターのメンバーも、出会いや共演を通じて救われたと感じている様子が伺えた。

「光る君へ」須麻流役のDAIKIさん、サンボマスターと共演

 身長128センチの体が、フィールドで躍動した。NHK大河ドラマ「光る君へ」で注目されるダンサーのDAIKIさん(30)が、東京ドームで1日に開催されたプロ野球の楽天―ソフトバンク戦の試合前ライブパフォーマンスに登場。人気ロックバンド「サンボマスター」と共演し、演奏された名曲への特別な思いを明かした。

 難病「軟骨無形成症」で手足が短いなどの特徴があるDAIKIさん。「光る君へ」では、ユースケ・サンタマリアさん演じる安倍晴明の従者「須麻流(すまる)」を好演している。

 この日は、サンボマスターが代表曲「できっこないを やらなくちゃ」を奏でた。DAIKIさんは代表を務めるダンスチーム「ソーシャルワーカーズ(SWZ)」や楽天の公式チアリーダーらとともにダンスを披露し、会場を盛り上げた。

 終了後のインタビューで、サンボマスターのボーカル、山口隆さんは「できっこないを やらなくちゃ」を選んだ理由について「ダンスの皆さんの素晴らしいパフォーマンスと一緒になって、新しいものが生まれて、その力が何倍にもなったらいいなと思った」と語った。DAIKIさんも、サンボマスターとの共演の話を聞いた時から「この曲がいい」と考えていたという。

 DAIKIさんは小学生の頃から野球を続けていたが、大学生だった19歳の時、病気の合併症で手術が必要になり、医師から野球をやめるよう言われた。「それまで野球しかやってこなかった自分が何をしようかって」。そんなとき、励みになったのが「できっこないを やらなくちゃ」だった。

 子どもの頃から、同級生にはできることができないという場面に何度もぶつかってきた。DAIKIさんは「『できない』って言われるのは確かに事実だけど、『できない』じゃなくて、一人一人の可能性を広げて、向き合い方を考えていけることが、この曲の先に、この企画の先にあるんじゃないかと思う」と思いを語った。

 山口さんも「本当に光栄。ロックンロールはこうやって人と出会わせてくれる。今日出会えて、こういう話を聞かせてもらって、幸せだし、僕も救われた気持ち」と応えていた。【御園生枝里】