【五輪代表】VARでゴール取り消しの細谷真大「まじかよ、と。初めてVARあって悔しいなと思う」

AI要約

日本代表はスペイン代表に0-3で敗れ、パリ五輪の男子サッカー準々決勝で8強で敗退した。

エースFW細谷真大がゴールを取り消されるなど、チャンスを決めきれずに苦しむ展開となった。

細谷は悔しさをにじませつつも、今回の経験を生かし、次のW杯での活躍に向けて意気込んでいる。

<パリオリンピック(五輪):サッカー・日本0-3スペイン>◇2日◇男子準々決勝◇リヨン競技場

 【リヨン=佐藤成】日本が準々決勝で、スペイン代表に0-3で敗れ、8強で敗退した。

 日本代表はエースFW細谷真大(22=柏レイソル)が0-1の前半40分、ゴール前でMF藤田譲瑠チマの縦パスを受け、相手DF3人に囲まれながらも相手を背負いながら反転して前を向き、右足シュート。ネットを揺らし、同点かと思われたが、ビデオ・アシスタントレフェリー(VAR)判定の末、足が出ていたとしてオフサイドの判定で取り消しになった。

 試合後、細谷は「0-3で凄く悔しいですし、ここで終わってしまったことがすごく悔しい」と声を絞り出した。ゴール取り消しの場面に「もちろん(オフサイドの感じは)なかったですし、試合中も電光掲示板を見たらないだろうなと、自分の中では確認できたんですけど。数センチという所だと思うので。初めてこういうVARがあって悔しいなと思います」と率直な気持ちを吐露した。

 ゴール取り消しに「まじかよ」と思ったが、気持ちを切らすことはなかった。前半終了間際には右コーナーキックをファーで頭で合わせたシュートがポストに嫌われた。後半も、ゴール前で相手DFからボールを奪い取り、相手GKテナスと1対1になる好機を迎えた。だが、テナスがシュートを指先に当て、枠外となった。

 「取り消しの所を含め、自分が決めきるところが2つ、3つあったので。そこで1つ決めていれば流れは変わっていた。FWとしてもっと上に行かないといけない」と厳しかった。

 ただ、ポストプレーや体の強さと持ち味は存分に発揮した。1月のA代表でのアジアカップ、4月のU-23アジア杯と連戦で、所属チームでは2得点と苦しんだが、今回のパリ五輪では、細谷らしいプレーで得点、アシストと数字を残した。細谷は「世界相手に通用できるところは見せられたと思っている。苦しい期間はあったが、五輪でベストの状態でもって来られたと思っている。結果はついてこなかったけど、自分のプレーは出せた」と手応えを口にした。

 最後の世代別代表の活動は8強で終わった。今後はA代表だ。「もっと大事なところで決めないといけない選手にならないといけない」。スペイン戦で味わった悔しさを、次はワールドカップ(W杯)の舞台でぶつける。