【MotoGP】ペドロサ、ドゥカティのファクトリーシートを力ずくでもぎ取ったマルケスに「称賛に値する」と評価

AI要約

マルク・マルケスが2025年にドゥカティファクトリーチームに加入し、同僚のダニ・ペドロサから称賛される。

マルケスはファクトリーチームのシートを獲得するためにパワーゲームを展開し、ドゥカティの決定を促す。ペドロサはマルケスの行動を称賛し、バレンティーノ・ロッシとの比較も語る。

マルケスのスピード展開と勝利への意欲が印象的であり、2025年の動向が注目される。

 マルク・マルケスは2025年からドゥカティファクトリーチームへ加入する。かつての同僚ダニ・ペドロサはファクトリー昇格を勝ち取るためのマルケスの行動は称賛に値するものだと語った。

 マルケスは2025年シーズンに向けてドゥカティ陣営の中でパワーゲームを展開した。プラマック移籍の案を拒否し、ドゥカティファクトリーチームのシートを獲得するか、グレシーニでファクトリーマシンを使うか、それとも陣営からの離脱かを突きつけたのだ。

 結果、ドゥカティはホルヘ・マルティンの昇格を諦め、マルケスをファクトリーチームのライダーに起用することになった。これはマルケスがMotoGPで持つ”力”を示す出来事だったと言えるだろう。

 そしてこうした動きはマルケスのライバルでもあったバレンティーノ・ロッシの振る舞いを彷彿とさせるものでもあった。ロッシもかつては自らの有利になるように行動させるよう”操作”することで知られていた。

 今回で言えばマルケスは、ドゥカティに昨年のランキング2位のライダーと長年のサテライトチームのプラマックを失いながらも、MotoGPにおける最大のスターを確保することを選ばせた。

 ペドロサは元チームメイトのこうした自らの望みを実現させるためのここ数ヵ月の動きが、称賛に値するものだと語った。

「バレンティーノの場合、彼の動きは常にハートから来るもので、もう少しブランドへの愛情や愛着を込めていて、彼の行動と調和して行なわれてきたと思う」

 ペドロサはmotorsrport.comスペイン版にそう語った。

「翻ってマルク・マルケスだけど、彼はどんな手段を使ってでも、全てを壊してでも変化を生み出していると思う」

「マルクは『その場所にいなくちゃいけない』と言っている。彼が勝ちたいと思っているのを見るのは良いことだし、彼のやっていることは称賛に値すると思う」

「相手側のことも考えられるけどね。(パーソナルスポンサーの)レッドブルの問題が、どうなるかは僕も分からない。ホンダを離れるうえでも背後に問題があったのは分かっている」

「メカニックやその他たくさんのことが背後にあり、それでも彼は長年築いてきた関係を継続させることよりも、勝てるバイクを手にすることを選んだんだ」

「それを良い事だと捉える人もいれば、悪い事だと捉える人もいる。バレンティーノの比較という質問だけど、彼は何があろうとも勝てるマシンを選んだからというよりも、心で感じたことのために行動していたと思う」

 そしてペドロサは、マルケスが2024年のドゥカティ陣営移籍から、2025年にファクトリーチームのシートを確保するというスピード展開を実現させたことは印象的だとも語った。

「オランダGPの木曜日の声明では、彼は2023年に引退することも考えていたと言っていたから、驚かされた。僕は彼が引退するつもりだったという認識は、まったくなかったんだ」

「彼が(ホンダでの)あの状況で続けられなかったことは理解できるけれど、それは普通のことだ。優勝したいライダーはああいったジョアン・ミルに今起きているかもしれないような、悪い状況に何年も留まることはできないのは理解できるからね」

「いずれにしても、彼が状況を逆転させたその力は、とても印象的だ。ホルヘ・マルティンという(ドゥカティの)バイクにふさわしいことを示すことをすべて行なっていたライダーがいたからね。彼はあれ以上のことはできなかったと思う」

「マルケスがどんな武器を使ったのか、背後にある戦略が何だったのか僕には分からないけど、いずれにせよ彼はホンダファクトリーにいた時から、一瞬にして(ドゥカティの)ファクトリーマシンを手にしている。これは簡単なことじゃない」