長崎U-18、札幌U-18に3発快勝で白星発進

AI要約

第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会が開幕し、北海道コンサドーレ札幌U-18とV・ファーレン長崎U-18の試合で長崎が3-0で勝利。

長崎は守備を重視し、相手の守備陣を狙ったカウンター攻撃を展開。効果的な攻撃努力で試合をリードし続けた。

長崎の選手たちは今大会でベストを目指し、1試合1試合に全力を尽くす姿勢で臨んでいる。

長崎U-18、札幌U-18に3発快勝で白星発進

 クラブチームの高校年代日本一を争う第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会が22日に開幕し、グループステージ1日目を行なった。大阪府のJ-GREEN堺では北海道コンサドーレ札幌U-18とV・ファーレン長崎U-18の一戦が行なわれ、3-0で長崎が勝利した。

 プリンスリーグ九州で開幕から5試合負けなしを記録した長崎だが、第6節の福岡U-18からは4連敗。チームを立て直すため、今大会に向けて守備を見直したという。「試合の入りはシンプルにやろうと思っていた。僕たちのサッカーは守備からなので、引いてチャンスがあれば決め切って勝つのが今回の狙いだった」。そう話すのは主将を務めるMF14岩本悠也(3年)だ。

 札幌U-18が採用するのはトップチーム同様の3バック。守備時はウイングバックがDFラインに加わり、5枚で守りを固めるため簡単には崩せない。反対に攻撃時はサイドが高い位置を取るため、上手くひっくり返すことができればチャンスになる。「切り替わった瞬間に枚数が少なくなるので、そこは狙っていた。切り替えの所は一つ狙い目にしていた」。原田武男監督の言葉通り、上手く相手を自陣に引き込んで奪ってからのカウンターでチャンスを伺う。

 最初の決定機は前半6分。カウンターから中央を運んだFW18池田一甥大(2年)が右サイドに展開すると、MF13浅井琉希(2年)がゴール前にパスを入れる。中で合わせたFW10宮崎陽(3年)のシュートはGKに阻まれたが、すかさず池田がプッシュ。再び相手の守備陣に弾かれたところをMF8内山航紀(3年)が押し込み、長崎が幸先の良いスタートを切った。

 対する札幌はテンポよくボールを動かすも、思い通りにフィニッシュまで持ち込めない。11分にはMF10庄内航汰(3年)のスルーパスにFW18市田蒼葉(2年)が反応したが、先に飛び出したGK1鶴井季成(3年)がクリア。26分にはクリアボールを受けた市田が左サイドからゴール前に持ち込んだが、得点には至らない。

 長崎はボールを持たれながらもカウンターでの一発を狙うと27分にはDF6野田泰平(3年)のパスを受けた池田が左サイドからシュートまで持ち込み、2点目をマークする。後半3分には右サイドから浅井がゴール前に入れたボールのこぼれ球に宮崎が反応。「しっかり背後を取ってニアに流し込むことができた」と振り返ったように宮崎が冷静に流し込んでリードを3点差まで広げた。

 あとがなくなった札幌は積極的に交代カードを切って反撃を開始。シュートを打ち切れずに終わったが4分にはMF31桑原智琉(1年)が左サイドを切り崩すなど長崎陣内での時間を増やしていく。13分にはMF12川崎幹大(2年)が中盤からくさびを当てると、FW9品田太郎(3年)の落としから、MF8菅谷脩人(3年)がゴールを狙った。

 後半30分に退場者を出してからも札幌が攻め続け、35+1分には相手DFの背後を取ったMF13中村琉生(2年)が決定機を迎えたが、鶴井が足で止めてタイムアップ。「今日はもちろん得点のところもそうですが、守備をゼロで終えたのはかなりの収穫かなと思います」と原田監督が称えるゲーム内容となった。

 「僕たちは4連敗している中、挑む大会。昨年まではベスト8を目標にしていたのですが、今年は目の前の1試合1試合に勝っていて、一つでも上を目指そうと思っています」。そう話すのは岩本で、この日の同様目の前の試合を必死に戦い続ければ、おのずと上位も見えてくるだろう。

(文・写真=森田将義)