【吉見一起の目】「やっぱり、怖いバッター」巨人・菅野からホームランの中日・中田翔、「打線としての威圧感がまったく違う」

AI要約

中日は前半戦を黒星で終え、後半戦に向けて厳しい戦いが予想されるが、中田翔が移籍後初の本塁打を放つ活躍を見せた。

中田の存在感は計り知れず、打線に与える影響は大きいと評価されている。今後の中日の攻撃陣に期待が高まる。

中日のエースが、今後の中田と菅野との対決を楽しみにしているとして期待を寄せている。

【吉見一起の目】「やっぱり、怖いバッター」巨人・菅野からホームランの中日・中田翔、「打線としての威圧感がまったく違う」

◇21日 中日1―4巨人(バンテリンドームナゴヤ)

 中日は前半戦を黒星で終えた。混セとはいえ、首位との間に3チームが入る5位。後半戦は厳しい戦いが予想される。だが球宴前ラストの一戦で、中田翔に移籍後初アーチが飛び出した。菅野のカットボールを左翼席へ。弾道を見届けた本紙評論家の吉見一起さんは投手目線で「やっぱり、怖いバッター」と再認識した。

 「どんなに打率が低くても、直近に長打が出ていなくても、彼が4番に入れば打線としての威圧感がまったく違う。まして復帰して以降、鋭い当たりも出始めていた」

 経験、実績豊富な中田が4番に鎮座し、兆候通りにアーチをかけた。この日の打線を見れば進境著しい細川、福永らが脇を固め、さらにカリステ、ベンチには高橋周もいる。1点奪うのに窮してきた攻撃陣が、1人加わっただけで今後様変わりする予感。中田の存在感は計り知れないと吉見さんはいう。

 「中日に移籍して『自分がやらなければ』という責任感も強いのだと思う。1本(本塁打が)出たことで、本来の彼らしさが出てくるのでは。今日は球界を代表する菅野から打ったが、今後も投手との駆け引きが楽しみ」。玄人受けもするハイレベルな対決に、かつての中日のエースは期待していた。