4試合連続無安打も、大事な役割果たす ソフトバンク栗原陵矢、決勝点を演出した価値ある仕事【#好球筆打】

AI要約

15日の3連戦初戦での敗北から立ち直り、ソフトバンクがロッテに4-1で勝利。

山川穂高の先制打や有原の好投、若手吉田の活躍などチーム全体の奮闘が光った。

栗原の貢献も虚しいものがあったが、チームにとっては大きな1勝となった。

4試合連続無安打も、大事な役割果たす ソフトバンク栗原陵矢、決勝点を演出した価値ある仕事【#好球筆打】

 ◆ソフトバンク4―1ロッテ(16日、みずほペイペイドーム)

 【名物記者コラム/好球筆打】

 15日の3連戦初戦はロッテの4番ソトの3ランでリードを6点に広げられ、チームは敗れた。一夜明け、ホークスの4番山川穂高の先制打が決勝打となった。価値としてはこちらの方が上だろうか。

 負ければチームは今季初の4連敗となるところだっただけに、しっかり踏みとどまった1勝は今後を戦う上でも大きな意味を持ちそうだ。4番が打ち、主戦の有原が7回を1失点にまとめた。

 プロ2年目で初めて2番で起用され、2安打1犠飛の活躍を見せた吉田の働きも大きかった。特に0―0で迎えた5回無死一塁で左前打を放ち、ベンチの強攻策に結果で応えた場面は勝負の分水嶺(れい)にもなった。

 そんな中、無安打ながらも勝利に貢献したのが3番栗原だった。5回、その吉田の安打で無死一、二塁と好機が広がった場面。犠打で走者を進め、山川の先制決勝打につなげた。相手は大きなスライダーを武器に持つ左腕メルセデス。左打者の栗原にとっては〝難敵〟だっただろうが、ファーストストライクで決めたことで、いい攻撃の流れを継続させた。

 「最後の打席(中飛)だけは良かったんですけどね」。今季自己最長に並ぶ4試合連続無安打となったこともあり、浮かない表情で球場を後にした栗原だが、課された仕事はしっかり果たした。その尊い積み重ねは必ず、報われる。それまでの辛抱だ。(石田泰隆)