パリ五輪目前でも盛り上がりを見せない米国 大谷の「出たい」発言が持つ意味とその影響とは

AI要約

大谷翔平投手が2028年ロサンゼルス五輪への出場を熱望し、野球人気回復の可能性を示唆。

米国では五輪の関心が低く、メジャーリーガーの出場は現時点では注目されていない。

一方、メジャーリーグ選手の参加を契機に、野球人気復活の流れが生まれる可能性もある。

パリ五輪目前でも盛り上がりを見せない米国 大谷の「出たい」発言が持つ意味とその影響とは

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が15日(日本時間16日)、2028年ロサンゼルス五輪への出場を熱望した。21年東京五輪以来、2大会ぶりに野球が復活する祭典に向け「出たい気持ちはもちろんありますね」と明言。担当の安藤宏太記者が、大谷の発言を紐解いた。

 ロス五輪はまだ4年先とはいえ、メジャーリーガーの出場に米国内の関心はまだ薄い。根底にあるのが、五輪が日本ほどの盛り上がりを見せないという現実だ。4大スポーツが人気の米国では、パリ五輪を目前に控えても五輪の話題は少なく、現在はメジャーリーグ、テニスのウィンブルドンやサッカーの南米選手権、学生スポーツの話題が大半を占めている。

 一方、普段は見ることのできない「ドリームチーム」結成は悲願でもある。バスケの米国代表は、92年のバルセロナ大会からNBA選手が出場。マイケル・ジョーダン、マジック・ジョンソンらスターがそろって頂点に立ち、大きく盛り上がってトップ選手が参加する流れができた。

 野球も06年に第1回WBCが行われてから、大会規模は徐々に拡大。23年大会では22年7月にトラウト(エンゼルス)が主将に就任し、ベッツ(ドジャース)ら大物が次々に参加した。選手に出場意欲があれば、野球人気回復のためにも、MLB側が考えを改める時が来たのかもしれない。球界トップの大谷の発言は大きな意味を持ちそうだ。(MLB担当・安藤 宏太)