羽川豊氏 古江は常にリズムが一定 パットのうまさ一定
古江彩佳が日本女子4人目のメジャーVを達成したエビアン選手権での偉業について、羽川豊が解説。
古江選手が優勝の勝因として、パットの優秀さや精密なプレーが挙げられる。
古江選手の技術やプレースタイルについて詳細に言及し、優勝への取り組み姿勢を称賛。
◇米女子ゴルフツアー エビアン選手権 古江彩佳 日本女子4人目メジャーV
【羽川豊の目】今年の古江選手はずっと上位で戦っていて、いつ勝つのかなと期待しながら見ていた。エビアン・リゾートは全体的にコースが狭くショットメーカーに有利。グリーンも傾斜があってパットのうまい彼女に合っていた。勝因は14、15番のパット。特に15番の12メートルのバーディーパットは普通は入らない。寄せるのさえ難しい。だが、カップに届くようにしっかりと打てた。だから入った。
今年は何度も優勝争いをして、悔しい思いをしていた。その悔しさが無意識のうちに手をちゃんと動かしたのではないか。彼女は普段から雑なプレーをしない。その積み重ねがミラクルパットにつながったと思う。
パットのうまさは世界一と言ってもいい。技術的にはパターヘッドの動きと手の動きがずれない。カップにパターのフェースを合わせて、真っすぐに構えて真っすぐに打つ。常にリズムが一定。優勝争いをしていると、打ち急いだり体が動いたりするが、そういうことが一切ない。
ティーショットは飛ばないが曲がらない。18番の第1打はその真骨頂。同組の2人より先に打って2オンを狙えるところに置いた。優勝を争っていたキリアクーはそのプレッシャーで左に曲げた。運も実力のうちと言うが、自分で流れを引き寄せた必然の勝利だった。(プロゴルファー、WOWOW解説者)