小椋藍、初戴冠へ上々の折り返し ランキング首位の同僚ガルシアに7ポイント差の2位【WGPモト2】

AI要約

小椋藍はWGPモト2クラスで初戴冠に向けて順調に進んでおり、現在2位に位置している。

シーズン序盤は環境の変化やタイヤの選択に苦労したものの、徐々に適応し、前半戦で2勝を含む4回の表彰台に立つなど好成績を収めている。

小椋は夏休みを利用して趣味の釣りに興じつつリフレッシュし、後半戦に向けての準備をしている。

小椋藍、初戴冠へ上々の折り返し ランキング首位の同僚ガルシアに7ポイント差の2位【WGPモト2】

 ロードレース世界選手権(WGP)のモト2クラスを戦う小椋藍(23)が、初戴冠へ上々のシーズン折り返しだ。MTヘルメット・MSIに移籍して9戦を終え、2勝を含む4回の表彰台に立ちランキング2位。同首位の同僚セルジオ・ガルシア(21)=スペイン=を7ポイント差で追う。環境の変化に徐々に適応し、第9戦ドイツGP(7日)は苦手なサーキットで3位フィニッシュ。3週間の夏休みで趣味の釣りにいそしむ合間を縫って、前半戦を振り返ってもらった。 (聞き手=遠藤智)

 -前半戦締めくくりのドイツGPは苦手で、「表彰台に立てたらパラダイス」と言いながら3位。

 小椋「本当に気持ち良く夏休みを迎えることができた。でも正直『パラダイス』には、もうちょっと。スタートして1コーナーでもう少し良い位置につけていたら、2位になれたかも」

 -今年は拠点のスペイン・バルセロナ以外、チーム、マシン、タイヤと全ての面で変化があった。

 「チームや環境が変わるという面では、全く不安はなかった。レースに関しては、タイヤがダンロップからピレリに変わり、シーズン序盤は選択に悩んだ。僕だけじゃなく、本当にタイヤ選択が分かれ、正解が分からない手探り状態だった。落ち着いてきたのは(第4戦)スペインGPくらいからだと思う」

 -そんな状況で、第3戦アメリカズGPから3戦連続の予選17番手。焦りはなかった?

 「さすがに焦った。レースペースは良かったのに、とにかく予選がうまくいかない。(その3戦で)7位、6位、シーズン初表彰台の2位になれたけど、『追い上げても6~7位だよ』って、現実を突きつけられる感じだった」

 -第5戦フランスGPで初表彰台を獲得し、徐々に予選も良くなった。前半戦で最も良かったレースは?

 「(今季2勝目の第8戦)オランダGPですね。(同1勝目の第6戦)カタルーニャGPは、まだタイヤマネジメントの意識が薄い中で、みんなより少しだけタイヤを持たせる走りをしていた。オランダは、みんながそういう意識をしている中での優勝だったし、カタルーニャよりも価値があったと思う」

 -開幕戦からスタートが良く、それに助けられた。

 「そうですね。開幕戦で良いスタートが切れるセッティングを見つけた。1周目に7~8台は間違いなく抜けたから、追い上げも可能だった」

 -ガルシアともども、スタートの良さは評判になっている。まだアドバンテージはある?

 「シーズン序盤に比べれば、なくなってきている。みんなスタート練習にかける熱量が変わってきた。ピレリはタイヤマネジメントが大事になるし、序盤の位置取りがダンロップ時代より結果に大きく影響すると分かってきたからだと思う。ガルシアと僕のスタートが良いのは、単純にセッティング。もう気づいているチームもあるかも」

 -ガルシアを7ポイント差で追うランク2位。チームメートとの関係は?

 「前半を終えて7ポイント差の2位は、これまでで一番いいと思う。セルジオは落ち着いた感じで、一緒に行動するときはやりやすいけど、レースだけ考えたら、頭が良いし、やりにくさはある」

 -MSIはモト2参戦1年目。どんなチーム?

 「みんな情熱があるし、良いチーム。お金のために働いている感じがしないし、ライダーとしては喜ばせがいがある。(チームとして)成績が良いのもあるけど、レースにかける情熱はすごい」

 -3週間の夏休みはどう過ごす?

 「(日本に)帰ってきてすぐ2日ほど、東北に釣りに行ってリラックスした。これからタイに行って、2日間ブリーラムを走ってトレーニング。その後、タイでデッカイ魚を釣って帰ってこようと(笑)。シーズン中にこんなに釣りをしているのは初めてかも」

 -「今年こそチャンピオン」と期待が大きくなっている。後半戦、どんな感じで戦っていく?

 「いつも言っている通り、予想はしない。一戦一戦、できることを全力でやるだけ」