タイブレーク、中村V打 大網・大原・九十九里・茂原樟陽連合 第106回全国高校野球 千葉大会 第3日

AI要約

大網・大原・九十九里・茂原樟陽連合が延長戦の末に劇的なサヨナラ勝利を収めた

先発投手の力投や緊張感漲る攻防が繰り広げられた展開を振り返る

気の抜けない状況でもチーム一丸となって勝利を掴んだ選手の姿勢を紹介

タイブレーク、中村V打 大網・大原・九十九里・茂原樟陽連合 第106回全国高校野球 千葉大会 第3日

 ▽2回戦(県総合SC)

木更津高専

1000000011―3

1000000102x―4

大網・大原・九十九里・茂原樟陽連合

(延長十回、十回からタイブレーク)

 ふわりと上がった打球が中堅手の前に落ちる。タイブレークに突入した延長十回無死満塁。大網・大原・九十九里・茂原樟陽連合の中村駿斗が人生初というサヨナラ打を放った。殊勲者は「大会前の練習試合は負けが続いていた。大一番で勝ててすごくうれしい」と感慨に浸った。

 十回表に1点を先に取られ、後がなくなった裏の攻撃。先頭の十枝翔太の左前打で塁が埋まった。重圧がのしかかる場面も「打ってかえすだけ」と覚悟を決めた。直球に狙いを絞り2球目に反応。二塁走者の生還を見届けると、両手を突き上げて喜びを爆発させた。

 九回まで2―2。我慢の展開に持ち込めたのは、先発彦坂駿介の力投があってこそだ。八回は無死二、三塁のピンチを背負うも「点を取らせない」と直球を外角へ正確に投げ込み連続三振。失策が出ても、強雨で試合が中断しても落ち着き払ったマウンドさばきを貫き「これまでで一番いい投球ができた」と胸を張った。

 4校合わせて約100人が集った有志の応援団に劇的勝利を届けた。勢いに乗れそうだが、捕手の川嶋洸都は「先を見ずに一戦必勝で頑張りたい」と勝ってかぶとの緒を締めた。