【マリーゴールド】林下詩美「壁は高ければ高いほど燃える」あこがれイヨに完敗も上昇志向
林下詩美があこがれのスターダムのイヨ・スカイに完敗。技術とスピードで圧倒され、30分一本勝負の試合でムーンサルトで敗れる。
林下はスカイに敬意を表し、新たな目標に向かってさらなる飛躍を誓う。イヨ・スカイとの初対決で夢をかなえたと充実感を口にする。
林下はビッグダディ林下清志氏の三女として、日本女子プロレス界をけん引する立場に。世界を意識し、夢を追求する姿勢を示す。
＜マリーゴールド：SUMMER DESTINY2024＞◇13日◇東京・両国国技館
林下詩美（25）があこがれの前WWE女子王者イヨ・スカイ（紫雷イオ）に完敗した。セミファイナルの30分一本勝負で激突。パワーで押し、エルボーをたたきつけ、スカイの手をつかんだままの短距離ラリアット、旋回しながらの裸絞め、胴絞め裸絞め、原爆固め（ジャーマンスープレックス・ホールド）でもフォールを狙った。雪崩式原爆固めも返され、ハイジャックボムでも仕留められなかった。23分1秒、スカイ得意の高く弧を描いたムーンサルト（月面水爆）を浴びて散った。
スカイにテクニックとスピードでほんろうされ、619（ブーメランキック）やスワンダイブ式ミサイルキック、とどめを刺されたムーンサルト（月面水爆）と完璧に技を決められ、実力差をみせつけられた形となった。紫雷イオにあこがれ、スターダムに入団し、練習生となった。ついに初対決が実現したこともあり、試合後にはリング上で抱擁を交わした。
林下は「やっぱり、イヨ・スカイはすごかった。壁の高さを感じました。壁は高ければ高いほど燃えるものなんでね。こうして初めて試合して夢をかなえられた。その点はすごく満足している」と充実した表情。すぐに新たな目標が見つかったとし「イヨ・スカイを超えて林下詩美がさらなる飛躍をしたい。次なる夢を必ず、必ずかなえたい。またどんどん上にのぼっていきます」と宣言した。
SNSなどを通じ、WWEのスカイのファイトをチェックしている林下だけに「今日の相手はイヨ・スカイでしたけど、初めて見て追いかけてきた紫雷イオも見えたのかなと思えた。自分もまったく自信がなかったわけではない。イヨさんから3カウントを取るつもりでいた。自分の技を返され、1発1発がすごくてキャリアの差を感じた。世界は広いなと思った」とあらためてWWEで最高位女子王座を奪ったあこがれの先輩に敬意を表した。
「ビッグダディ」林下清志氏の三女から、今や日本女子プロレス界をけん引していく立場となった林下。次は「世界」を意識しながら、ビッグな夢を胸に、さらなる上昇を続けることになる。【藤中栄二】
