広島、巨人には既に退団選手…「野手の新助っ人」ほぼ全滅、即戦力は期待できない時代に突入か
今年のプロ野球は外国人野手の不振が顕著であり、新外国人選手の中ではヘルナンデス選手が目立つ活躍を見せている。
一方で、オドーアやシャイナーなど複数の外国人選手が期待に応えられず不振に終わっており、高額な年俸との兼ね合いも問題視されている。
今後はヘルナンデス選手の活躍に期待しつつ、不調な外国人選手がチームの成績に与える影響が注目される。
歴史的な“投高打低”となっている今年のプロ野球。その要因の一つして挙げられるのが外国人野手の不振だ。特に目立つのが今年加入した新外国人である。現時点での一軍成績を並べてみると以下のようになっている。(以下、成績は7月7日終了時点)
・シャイナー(広島)
2試合1安打0本塁打0打点0盗塁 打率.200
・レイノルズ(広島)※6月28日に退団
2試合0安打0本塁打1打点0盗塁 打率.000
・オドーア(巨人)※3月26日に退団
一軍出場なし
・ヘルナンデス(巨人)
31試合43安打6本塁打20打点0盗塁 打率.341
・ディカーソン(中日)
27試合14安打3本塁打5打点1盗塁 打率.182
・スティーブンソン(日本ハム)
20試合10安打0本塁打0打点1盗塁 打率.169
・レイエス(日本ハム)
42試合26安打5本塁打14打点0盗塁 打率.211
・トーマス(オリックス)
一軍出場なし
・アギラ―(西武)
30試合23安打2本塁打10打点0盗塁 打率.204
・コルデロ(西武)
20試合9安打1本塁打4打点0盗塁 打率.141
唯一大きな戦力となっているのがヘルナンデスだ。シーズン開幕後の5月に入団するとセンターのレギュラーに定着。ここまで出場した31試合中27試合でヒットを放っており、今や打線に欠かせない存在となっているのだ。現在の状態を維持することができれば、シーズン終盤に首位打者争いに加わってくる可能性もあるだろう。
しかし、それ以外の選手を見ると揃って期待外れに終わっているのが現状だ。オドーアにいたっては開幕直前に帰国しており、先日レイノルズも怪我で今季復帰が絶望となり退団が発表された。トーマスは外国人枠の関係もあって、一度も一軍昇格を果たすことができていない。また大砲として期待が高かったレイエスとアギラ―も確実性に乏しく、打率は2割台前半と低迷している。ちなみに推定年俸を見るとアギラーの2億1000万円を筆頭にオドーア(2億円)、シャイナー(1億2000万円)、スティーブンソン(1億1000万円)、トーマス(1億1000万円)、レイエス(1億円)と6人が1億円以上となっており、費用対効果という面でも極めて悪い選手が多くなっている。