反町康治が「遠藤航のようになれる」と太鼓判。FC東京U-18の永野修都が踏み出した新たな一歩。U-17W杯の悔しさを忘れず“勝たせる選手”に

AI要約

FC東京U-18のMF永野修都が復活の兆しを見せ、プレミアリーグEASTで力強いボレーシュートを決めた。

永野はCBからボランチに転向し、センターバックとしても中盤としても一流の選手を目指す意欲を示している。

過去の苦しい経験も乗り越え、U-18日本代表にも選出された永野が再起に向けて歩み続けている。

反町康治が「遠藤航のようになれる」と太鼓判。FC東京U-18の永野修都が踏み出した新たな一歩。U-17W杯の悔しさを忘れず“勝たせる選手”に

 すでにトップチームで2種登録されているFC東京U-18のMF永野修都(3年)が、復活の道を歩んでいる。

 7月7日に行なわれたU-18高円宮杯プレミアリーグEAST・第11節の昌平戦。結果は2-2のドローで素直に喜べない気持ちもあったが、後半に突き刺した強烈なボレーシュートは、成長の跡を示すには十分すぎる一発だった。

 1-2で迎えた64分。勝ち越しを許してからわずか2分後、途中出場のMF菅原悠太(2年)が右サイドから左足でクロスを入れる。ボランチのポジションからゴール前に飛び込んできた永野は、右足で合わせて豪快にネットを揺らした

「選手が代わって、自分が高い位置を取るようになっていたので、クロスにはできる限り入ろうと思っていた。負けている状態でもあったので、本当に取りにいく意識で飛び込んだら、良い場所にボールが来た。自分自身、結構点を取るのは好きだし、得意でもあるので、これからもどんどん取りたい」

 昨シーズンからU-18チームで主軸を務める永野は、ボールコントロールのスキルと空中戦の強さに長けたプレーヤーだ。本職はCBで、トップチームでも最終ラインで練習に参加しているが、U-18では今年から本格的にボランチにチャレンジしている。

 将来的には「センターバックで戦いたいけど、身長的にも世界で戦う意味では中盤でプレーすることになる。センターバックもできるユーティリティ性を保ちつつ、中盤で一流の選手になりたい」と本人も新たなチャレンジに意欲を示しており、自身の特徴を踏まえて次のステージを見据えている。

 

 早くから将来を嘱望されてきた一方で、永野にとって昨季の後半戦はサッカー人生で最も苦しい時だった。昨年9月に行なわれたU-17日本代表の欧州遠征でアクシデントに見舞われる。イングランド戦で右足の中足骨を骨折し、同年11月のU-17ワールドカップ出場は絶望的だった。

 それでも、奇跡的な回復を見せ、ギリギリのタイミングで間に合ってメンバー入り。森山佳郎監督も主軸候補の復活劇を喜び、ポーランドとのグループステージ初戦でスタメンに抜擢した。しかし――。

 相手のフィジカルに対抗すべく、CBではなく、ボランチで起用され、相手のパワーを削ぎ落とす役割を託された。だが、まるで良いところを見せられない。まさかの前半45分で交代となり、この出場が今大会最初で最後の出番となった。

「大会期間中も含めて、ある程度の期間は本当に悔しい気持ちがあって、なかなか立ち直れなかった」

 悔やんでも悔やみ切れない。チームの立ち上げ当初からコアメンバーとして活動し、本大会で仲間とともに飛躍を描いていた。怪我の影響で本来の力を発揮できずに終戦。チームもベスト16で敗退となった。