【函館記念展望】〝実力者〟揃った4歳勢 巴賞勝ち馬ホウオウビスケッツは不振データを払拭できるか?

AI要約

ローカル&ハンデ重賞のGⅢ函館記念が紹介され、過去の優勝馬や今年の注目馬などが取り上げられている。

今年の注目馬として、キャリア豊富なベテランや4歳馬、コース巧者らが挙げられている。

さらに、4歳勢や3歳勢も参戦し、各世代にチャンスがあると紹介されている。

【函館記念展望】〝実力者〟揃った4歳勢 巴賞勝ち馬ホウオウビスケッツは不振データを払拭できるか?

[GⅢ函館記念=2024年7月14日(日曜)3歳上、函館競馬場・芝2000メートル]

 昨年はローシャムパークがここで重賞初制覇を決め、今春には大阪杯2着→宝塚記念5着とGⅠ戦線で躍動した。夏場のローカル&ハンデ重賞という立ち位置のうえ、なかなかこのレベルの馬が飛び出すのは希少かもしれないが、キャリア豊富なベテランや飛躍を目指す4歳馬、コース巧者ら個性派が顔を揃えて毎年熱戦が繰り広げられている。

 今年も複数の重賞ウイナーをはじめ実力馬がスタンバイ。近10年で4歳=2勝、5歳=3勝、6歳以上=5勝と高齢馬の活躍も目立つレースでもあり、各世代にチャンスがある一戦だ。

 チャックネイト(セン6・堀)は初のGⅠ挑戦となった天皇賞・春で14着に大敗したが、それまでデビューからの15戦で一度も掲示板外がなかった超堅実派。久々となる10ハロンへの対応はポイントだが、函館や札幌でも好走歴があり洋芝適性も問題はない。2走前にはGⅡアメリカJCCを制しており、58・5キロのトップハンデにどう対応するかがカギとなろう。

 リカンカブール(58キロ=牡5・田中克)も初のGⅠ(大阪杯16着)で初めて崩れた。とはいえ、先行・差し自在の立ち回りで安定感は抜群だ。GⅢ中山金杯Vのほかに小倉でも2勝していて小回り適性も申し分なく、GⅢでは能力上位なのは間違いない。

 22年の覇者ハヤヤッコ(58・5キロ=牡8・国枝)は3年連続の参戦。昨年も58・5キロのハンデを背負いながら0秒4差5着だから函館の環境や馬場・コースがかなり合っているようだ。昨年12月のGⅢ中日新聞杯でも2着に入っておりまだまだ力は健在で、11年キングトップガン以来となるレース史上2頭目の8歳馬Vを目指す。

 函館2戦2連対のマイネルクリソーラ(56キロ=牡5・手塚)、武豊とのコンビ継続のデビットバローズ(56キロ=牡5・上村)、22年のGⅢ京成杯以来の重賞を狙うオニャンコポン(57キロ=牡5・小島)ら古馬に立ち向かう4歳勢も上々のラインアップだ。

 まずはトップナイフ(57・5キロ=牡・昆)。3歳で挑んだ昨年の札幌記念はプログノーシスの2着し、能力の高さや競馬センスのよさを改めて証明した。菊花賞以来のブランクはカギだが、入念な乗り込みを消化。小回りコースで不気味な一頭だ。

 一方、ホウオウビスケッツ(57・5キロ=牡・奥村武)は前哨戦の巴賞を勝利。勝ち切れない競馬が続いていたが、主戦・岩田康の思い切った積極策で久々の白星を手にした。3歳春のスプリングSではのちのGⅠホース・ベラジオオペラの2着。過去10年で〈0・0・0・8〉とほとんど結果が出ていない巴賞勝ち馬だが、勢いに乗って初重賞制覇なるか。また、天皇賞・春で6着と善戦し、重賞2着2回のサヴォーナ(57・5キロ=牡・中竹)もこの小回り二千の舞台でどんな走りを見せるか注目だ。