Juju、ポジションアップまであと0.097秒。“ばんばんリクエスト”の最多周回で「走りもクルマも良い」と自信

AI要約

2024年のスーパーフォーミュラに参戦するJuju(野田樹潤)が、富士スピードウェイでの公式テストに参加し、マシン面とドライビング面での成長を感じている。

テスト中には、ベストタイムを更新する可能性もありながらも、アタックのタイミングに恵まれずに終わる悔しさもあった。

しかし、今回のテストでたくさんのラップを重ね、経験を積むことができたJujuは、次のレースでさらなる飛躍を目指している。

Juju、ポジションアップまであと0.097秒。“ばんばんリクエスト”の最多周回で「走りもクルマも良い」と自信

 2024全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦を開始し、これまで3大会を終えたJujuこと野田樹潤(TGM Grand Prix)。7月7日からは静岡県の富士スピードウェイで行われているインシーズンの公式テストに参加し、セッション1=46周、セッション2=39周(ともに21番手)と多くのラップを重ねながら第4戦への準備を進めている。

 スーパーフォーミュラで初となる富士スピードウェイでのテストを迎えるにあたって、まずは「2度のスポーツ走行や、シミュレーター」で練習を重ねてからテストに臨んだ。

 少ない経験をカバーするためにも今回のテストが大事な機会となる感じていたというJujuは、予選日まで順調に進めていた第3戦SUGOで得た課題について、マシンとドライビングの両方で進めていくべく取り組んだという。

 まずはマシン面について「SUGOが終わってから、ここをもっとこうしたらいいのでは?という点が見つかっていました。なので今回は色々とセットを変えて取り組んだ」。

「マシンフィーリングについては、ヨーロッパで乗っているBOSS GPのマシンや、シミュレーターで感じていたものをばんばんリクエストしました(笑)。その点で今回はいいテストになっていると思います」

 セッション1、2ともに周回とガレージインを繰り返しながら、着実にフィーリングを向上させていったJujuは、ドライビング面でも熟成を進めていった。

「ドライビングとしても、今回チームメイトの大津さんと比較しながら、少しずつレベルアップしていくことができました」と、今回スポット参加で55号車をドライブしている大津弘樹を参考にしたという。

「いままでレースでは練習時間が短くていろいろなことを試すこともできず、『(タイムを)まとめないと。』という気持ちがありました。ですが今回はテストなので、失敗してもいいので、走行ラインはいろいろと試すことができました」

 今回のテストでは『一周一周を大事にして、少しでも経験を重ねる』ことを念頭に置き、テストならではのトライを繰り返したという。

 その結果セッション2では、オーバーテイク・システム(OTS)の使用が許可された最初の30分間にベストタイムをマーク。この時点で1ポジション上の三宅淳詞(ThreeBond Racing)に対し、0.097秒差まで迫る走りを見せた。

 そのためセッション2最後のアタックシミュレーションでは、ベストタイム更新の期待もかかったが、今回は残念ながらアタック完遂ならず。ペースを落とした前走者に引っかかるかたちとなり、タイムをまとめることができなかった。

「最後のアタックについては、前を走っていた車がチェッカーを受けたと思っていたようでした。今はまだ状況の確認ができていないのですが、今日一日の集大成を見たかったので、データが取れずに残念ですね」

 今日一日の走りに満足感を得ていただけに、一段と悔やむ様子のJujuに『しっかりアタックできていたら?』という問いをかけてみると「もちろんタイムを上げられたと思います」と即答。

「自分の走りもクルマも良いところまできていました。それに、『これでニュータイヤを履けばけっこういいところまで行けるのでは?』という想いもありました」

「最後までしっかり走ってみたかったですし、タイムがどれくらい上がったかは分かりませんが、ポジションも上げられたのではないかと思います」

 開幕からここまで3戦、少ない練習時間のなかでの戦ってきただけに、今回はこれまでため込んできた疑問点や想いをぶつけてきているJuju。セッション途中には数回エンジンストールをする場面も見られたが、1度目は駆動系のトラブルが原因も無事に解消、2度目は自身のミスが原因だったといい、幸いにもテストを大きく妨げることはなかった。テスト1日目は全21台中最多の85周をこなし、満足している様子も見せた彼女のテスト2日目は、一体どんな収穫が得られるだろうか。

[オートスポーツweb 2024年07月07日]