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決勝PK失敗から3年、中傷被害を受けたブカヨ・サカが雪辱果たすキック成功「一度失敗しても再びそこに身を置きたい」
19歳のMFブカヨ・サカが前回大会の雪辱を果たし、EURO2024準々決勝で活躍した。
サカはPK戦での成功もあり、イングランド代表の準決勝進出に貢献し、POTMに選出された。
サカは3年前の失敗を乗り越え、自らのプレッシャーを受け入れながら再びPKを成功させた。
![決勝PK失敗から3年、中傷被害を受けたブカヨ・サカが雪辱果たすキック成功「一度失敗しても再びそこに身を置きたい」](/img/article/20240707/66899ecc13f5b.jpg)
[7.6 EURO準々決勝 イングランド 1-1(PK5-3) スイス デュッセルドルフ]
MFブカヨ・サカにとって前回大会の雪辱を果たす一戦となった。6日のEURO2024準々決勝・スイス戦でフル出場すると後半35分に値千金の同点弾を決め、PK戦では3人目のキッカーとして成功。イングランド代表の準決勝進出に貢献し、この試合のプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)に選出されている。
サカは19歳で迎えた前回のEURO2020決勝・イタリア戦でPK戦のキッカーを務めるも、ゴール右を狙ったキックはGKに阻まれた。すでに2人が失敗していたイングランドはこのキックをもって敗戦が決定。優勝まであと一歩に迫りながら涙を呑んだ。
試合後、インターネット上ではサカに対する誹謗中傷や差別的な投稿が相次いだ。事態は深刻化し、当時のボリス・ジョンソン首相やイングランドサッカー協会が悪質な投稿への非難声明を発表するまでに及んでいた。
その試合から3年、サカはスイス戦で右ウイングバックを務めるとドリブル突破で何度もチャンスメイク。先制を許して敗退の文字がちらつくと、カットインから鮮やかなミドルシュートを決めてチームを救った。
迎えたPK戦。GKジョーダン・ピックフォードがスイスの1本目をストップしてリードするなか、サカは3人目で登場した。選んだコースは3年前と同じゴール右。GKの逆をついたボールはゴールに吸い込まれた。成功後、サカは両耳に手を当てると笑顔で頷き、サポーターの歓声を受け止めていた。
欧州サッカー連盟(UEFA)はこの試合のPOTMにサカを選出した。サカはUEFAを通じて「(PKを蹴ることの)プレッシャーは僕が受け入れているもの。一度失敗しても再びそこに身を置きたいんだ。僕の家族など緊張しながら観戦している人が沢山いるのはわかっている。それでも僕は冷静さを保ち、PKを決めた」と振り返っている。