永島まなみ100勝今週決める 藤田菜七子に続くJRA女性騎手2人目の大台へあと1勝

AI要約

永島まなみ騎手がJRA通算100勝に王手をかける若手騎手として注目される。

永島騎手は着実な成長を遂げ、アリスヴェリテで重賞初制覇を果たすなど活躍中。

多くの一流ジョッキーからのアドバイスを活かし、レースで個性を生かすことを心掛けている。

<夏のイチ押し>

 今回の「夏のイチ押し」では、明神理浩記者がJRA通算100勝までマジック1となった永島まなみ騎手(21=高橋康)を取り上げる。

 今年3月に中央、地方を合わせた勝利数が101となり、見習い騎手を卒業。6月にマーメイドSをアリスヴェリテで勝ち、重賞初制覇も果たした。進化し続けるホープから、この夏も目が離せない。

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 永島騎手は先月30日の小倉5、6Rを連勝し、JRA通算100勝に王手をかけた。藤田菜七子騎手に続くJRA女性騎手2人目の大台が見えた。「あと1勝だねと言われます」と、トレセンの関係者も彼女のメモリアルが気にかかっている。デビューした21年からの勝利数は7→21→50とうなぎ上り。6月のマーメイドSでは4番人気アリスヴェリテを絶妙なペースでリードして、人馬ともに初めての重賞制覇を達成した。

 着実なレベルアップの源は、いろいろなものを吸収しようとする姿勢と実践力にある。当欄には1年前にも登場。当時は横山典騎手からもらった言葉を大切にしていた。そのことを聞くと「横山さん、川田さん、(坂井)瑠星さん、(西村)淳也さんたちが一緒にレースに乗った時に、こうしたらいいとアドバイスしてくれます。本当に感謝しています」。多くの一流ジョッキーから助言をもらっていると言う。

 もちろん、聞くだけではない。「わかりやすく教えていただけるので、自分なりに理解して、試している段階です」と即座に自身の騎乗に生かし、モノにしている。3月23日に中央+地方通算101勝を挙げ、減量が2キロだけになっても勝ち星のペースが鈍らず、さらに重賞を勝ったことがそれを裏付けている。

 レースでは「1頭1頭、個性が違うので、1つでも多くつかめるように意識して乗っています」と騎乗馬の性格を大切に「勝てないにしても1つでも上の着順に行けたレースがあり、まだまだだなと思っています」と反省も忘れない。100勝には「数字は特に気にしていないです。ひとつの区切りと思っています。もっと1つ1つ、積み重ねていきたいですね」と話す。

 今週は自身が命名した日曜小倉6R新馬戦のスリールミニョンをはじめ、土日小倉で14頭に騎乗。100、101と勝ち星を挙げていくであろう彼女をこの夏、一押し二押し三に押し、します。

 ♦永島(ながしま)まなみ 2002年(平14)10月27日、兵庫県生まれ。21年3月に栗東・高橋康之厩舎からデビュー。同年3月14日中京2RアクイールでJRA初勝利。3年目の昨年はJRA女性騎手年間最多勝にあと1と迫る50勝を挙げた。今年6月16日のマーメイドSをアリスヴェリテで逃げ切り、JRA女性騎手3人目となるJRA重賞制覇。先週終了時点で今年はJRA21勝で全国リーディング26位。

 ◆JRA女性騎手のJRA通算100勝 藤田菜七子騎手が史上初めて達成。20年4月25日福島1R(シルバージャック)で決めた。16年3月のデビューから5年目、JRA通算2150戦目で到達。永島まなみ騎手は現在JRA通算1686戦99勝。