【日本ハム】山本拓実、緩いカーブ駆使し1回2奪三振 試合前に受けた新庄監督の助言響いた

AI要約

日本ハム山本拓実投手(24)が好投し、ロッテを相手に2奪三振のパーフェクトを記録。

新庄監督からのアドバイスを受けてカーブを駆使し、ロッテ打線を抑え込む。チームは連敗中だが、救援陣に希望の光が差す。

山本拓がカーブを主体に投球し、新たな武器を持って勝利を目指す姿勢を見せた。

【日本ハム】山本拓実、緩いカーブ駆使し1回2奪三振 試合前に受けた新庄監督の助言響いた

<日本ハム1-3ロッテ>◇4日◇エスコンF

 日本ハム山本拓実投手(24)が、「勝利の方程式」入りへ、好投でアピールした。5番手で9回に登板し、打者3人から2奪三振でパーフェクト。試合前に新庄剛志監督(52)から直々に助言されたカーブを駆使し、好調ロッテ打線を抑え込んだ。チームは3カード連続負け越しで、4月15日以来の借金生活に転落したが、疲労が蓄積する救援陣に希望の光が差した。

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 初球に魂を込めた。9回のマウンド。山本拓は田宮のサインに3度首を振って、カーブを投じた。「初球は決めていた」。外角にワンバウンドで外れたが、そこから3球直球を続けて友杉を空振り三振。前日3安打の藤原も三振に仕留めると、最後はこの日4安打の高部を遊ゴロに打ち取った。

 試合開始3時間前、山本拓の姿はブルペンにあった。打席に新庄監督が立ち、何度も投げ込んだのがカーブ。指揮官は「(167センチの)身長を生かして。(打者の)目線を外して欲しいんですよ」。投球の幅を広げるために、緩い変化球を有効的に使うことをアドバイス。「追い込んでからどうしても粘られてしまう」という課題と向き合っていた山本拓の胸に響いた。もともと持っている球種ではあるが、失敗の許されないリリーフ投手としては、「けっこう勇気がいる」(山本拓)ボール。だが監督に助言されたことで「ダメでも変な話、責任は自分にないぐらいの感じで」と、開き直って投げられた。

 左打者の高部に対しても120キロ台前半のカーブを2球投じ、最速151キロの速球はいつも以上に威力を発揮した。「配球として使うのも大事ですし、緩い球を投げるようなフォームで直球を投げることで、差し込むっていう意図もある」と効果的だった。

 序盤戦の快進撃を支えた救援陣だが、登板数が増え、夏場の疲労も重なって苦しい時期を迎えている。守護神・田中正も感染症特例で抹消中。山本拓は「毎年7月、8月がすごく成績がいいので、それこそ早く夏にならないかなと待ってた」。3カード連続で負け越し、勝率は5割を切ったが、再びブルペンから上昇気流を巻き起こす。【本間翼】