“サッカーを知りすぎた”ゆえの苦しみ…山形の頭脳・南秀仁が今季のチームを語る「自分を自分で苦しめていた」

AI要約

山形の主将南秀仁がチームの現状について語る。

チームがプレーに迷いを見せる原因を明確化。

南秀仁が過去の難しい時期を振り返り、チームの復調について語る。

“サッカーを知りすぎた”ゆえの苦しみ…山形の頭脳・南秀仁が今季のチームを語る「自分を自分で苦しめていた」

 モンテディオ山形の主将MF南秀仁がサッカー情報番組『KICK OFF! YAMAGATA(キックオフやまがた)』に出演し、山形のクラブコミュニケーターを務める岡崎建哉氏との対談でチーム状況について語った。

 今季の山形は「J2優勝」を明確な目標に掲げてシーズンをスタートさせたが、開幕2連勝を飾った後は黒星が先行。現在22試合を消化し、7勝5分10敗(勝ち点26)の12位に位置している。

 相手の立ち位置やプレスを見極め、ゴールから逆算した攻撃でゴールを目指す中、それがうまくいかない時にもろさを見せる試合が目立った。南はチームとして考えすぎてしまったことが、悪循環にはまった原因の1つと指摘している。

「今までやってきたプレーができずに頭で考えすぎて、相手がフォーメーションこれだから自分たちはこのフォーメーションで、自分がここに立って、こうしたらうまくいくはずだ、みたいな感じで頭の中で考えていて。ただ実際、試合中うまくいかないと『あれ? いけるはずなんだけどな』みたいになって考えすぎていると、ちょっと出足が遅れたり、パスミスしたりとか、そういうのが何試合かあって」

 南自身もこれまで優れたテクニックと高いサッカーIQで山形の攻撃サッカーを牽引してきたが、今季は珍しく精彩を欠く時期もあった。

「いろんなサッカーを観だしたり、いろんな戦術を知ったりとかしすぎたから、自分を自分で苦しめていたみたいな感じはありました。だからやっぱりシンプルに自分のことを信じて、自分が思うように、もちろんチームのやり方に沿ってだけど、やる方がいいなっていう。いいというか、結果的にそっちの方が(チームと自分にとっていい)」

 5月に今季2度目の3連敗を喫した山形は、自分の感覚を大切にしようと吹っ切れたキャプテンの下、その後の6試合で2勝3分1敗と復調。狙いを持った攻撃でチャンスを作り出すシーンも増え、直近のブラウブリッツ秋田戦(○3-0)では開幕2連勝時以来の3ゴールで快勝した。

 冷静沈着で波のないパフォーマンスを見せてきた後輩の苦悩に岡崎氏が驚きを示すと、南は「サッカー人生で初めてぐらいの感覚でした」と告白。「自分めっちゃ下手くそになったなっていう感じがして、これダメだなと思いましたね。だから初心に帰るじゃないけど、今はそういうことはないですけど、その時期(5月の3連敗前後)は全然うまくいかないなと」と振り返った。